
こんにちは、大阪営業所の井手です。
1年間、お届けワインの美味しい飲み方と取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。ぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
第8回でお届け
ウンブリア州
【赤】レオナルド・ブッソレッティ|チリエジョーロ 2024

飲み頃は?
4日目以降です!とにかく硬い!
今回は還元香がするワインの還元臭の抜き方を覚えてください
若いワインは特にですが、『還元香』を感じる稀にあります。
状態も硬いので5日以内に絶対飲み切らないでください!勿体無いです!
我慢を強いる事になりますが、5日辛抱して体験してください!!
※ファインワインと付き合う秘訣は焦れずに『ゆっくりと時間を掛けて香りが開くのを待つ』ことです
温度帯は?
15〜20℃
ボトルを握って少しヒヤッとする温度
抜栓後にコルクを刺し直して、セラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で保管してください。
飲む1時間前に冷蔵庫から出してゆっくり室温に戻します。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

赤果実系
赤果実系とはピノ・ノワールやネッビオーロ(バローロ)を代表する酸味が強く、色調が赤く濃淡がやや薄い特徴を持つジャンルです。
※赤ワインは大きく分けて赤果実系のジャンル(ピノ・ノワール等)と黒果実系のジャンル(メルロー等)の2種類に分かれる事が多いです。今回は赤系果実の特徴が色濃くでる品種です。
凄く勉強になる品種なのでしっかり楽しみましょう。(井手独自の感覚のジャンル分けです)

タイプ
赤果実系で酸味、果実味と旨味を感じるタイプ(代表品種はピノ・ノワール)
赤果実系の代表的な味わいです!
若いヴィンテージは香りと赤ベリー系の果実味が強く、熟成と共に鉄分や旨味が出てきます。
ピノやガメイが好きな方は凄く勉強になるワインです!飲み疲れしないと言う意識で味わってください。
コレを薄いワインと表現するとワイン経験少ないなと思われます。
ライトボディの味わいの中に好きな要素を見つけてください!
時間と共に香りが溢れてくる良いワインです。
特徴
このタイプのワインはヴィンテージが若いと青いエグ味と咽せる様な加工品の様なベリー系の香りが気になります。良いポテンシャルのワイン程、エグ味や香りが強く出る傾向にあります。しかし香りが開いてくる(加工品→天然の香り)とアロマやハーブ感が溢れ出てきます。味わいも加工品のさくらんぼやジャム感が抜けて鉄分や旨味が感じられるワインに変貌します。
抜栓後しっかり時間を使ってワインが開くのをお待ちください。

抜栓1日目 凄く硬い!香りは少し感じる、味も硬い
※還元香がするので5分経ってから香りを取ってください。
還元香=酸素が少ない環境で醸造・熟成された際に硫黄化合物が発生し、マッチ、硫黄、温泉、卵、ゴムのような香りがする現象です。
香り:レッドチェリー、イチゴ、インクの香り
味:酸味は柔らかい、若いエグ味、チェリー、タンニン細かくてドライ
抜栓2日目 まだ硬い、還元香の香りが強い、果実味に若い甘味とエグ味があるな
グラスに注いで5分待ってください。還元臭が抜けます。
香り:還元香が抜けたら赤ベリー、インク、微かにセメダインの様なエーテル上がる
味:ドライな赤ベリーの果実味、タンニンがまだ果実味と同時に感じる。まだ硬い
抜栓3日目 まだ硬いな
香り:若いワイン特有のインクの香りが抜けた
味:鉄分がでてきた、アルコール感強い
抜栓4日目 鉄分強くでてきた、赤いベリー系の香りも強くなった
香り:鉄分の香りが強くなった
味:果実味が強く感じ、アフターに旨みもでてきた
結論 『還元香はグラスに注いでから時間が経つと抜けます』
急いで抜きたい場合は『グラスデキャンタ』をしてください。
①グラスを2客用意してワインをグラスに注ぐ。
②グラスからグラスに注ぐ『グラスデキャンタ』で抜く。
若い赤果実系ワインの扱いは凄く難しいです。毎日試飲する事で、香りと味わいの変化をしっかり掴んでください。
時間経過と共に『酸味→果実味→タンニン→旨み』と順番が変化していきます。
『待つ』と言う感覚をしっかり持って、ワインの1番美味しい状態を楽しんで欲しいです!
抜栓後すぐに良い状態のワインは中々出会えないのが現実です!
※市場に出回っているワインは基本的に硬いと認識してください。
ワインバーやレストランでも『3日目のバローロです』や『4日目のピノです』と飲み頃に開いたワインを提供するソムリエが多くいます。
何年も寝かせ、すぐ美味しい状態が理想ですが、ストックできるワインの量と日々提供するワインの量が合いません。
良いソムリエは抜栓して良い状態になるのを待ちます。変化の過程を楽しむのもワインの醍醐味なので時間をかけて楽しんでください。
ベストペアリング

若い状態なら、
・鴨の胸肉塩焼き

・鳥レバーの旨煮(惣菜)
赤系果実味は旨味と鉄分の同調を狙うと良いペアリングになります。
・晒し玉ねぎ:大根ポン酢等のエグ味をエグ味で合わせるハイレベルなペアリング!是非実践してください。
・長ネギ蒸し焼き、しば漬け、茗荷酢味噌、胡瓜や水茄子(塩)、紫蘇などの青いエグ味も合います。エグ味をエグ味で合わせると不思議と美味しさに変わります。(ソムリエでも知らない方が多いです)

3日目以降の味が開いた状態なら、
・豚バラ:旨味が同調する!美味しい!豚の香りがバラの香りでマスクされて旨味が同調する!

・椎茸塩焼き:香りが椎茸の香りと、旨味が椎茸の出汁と同調!美味い!

・ラム肉:ラムの香りに薔薇やラベンダーの香りが補填されて美味しい!
・マグロの刺身を醤油で:鉄分を合わせるペアリング!醤油の香りと鉄分とワインが同調しまくり!
結論 若い赤果実系は難しいペアリングと思われがちですが、逆らわずに似た味わいで合わせる事が大切です。エグ味を上手く使えるとプロのソムリエでも知らない2ランク上のペアリングが完成します。
※ちなみに赤系果実の殆どが牛肉(赤身、脂身)と相性が悪いです。牛肉の旨味を全て壊す組み合わせになります。ソムリエでも知らない方が多いので合わない感覚を是非試して欲しいです。
井手のベスト漬物
・しば漬け:エグ味が旨味に変わる同調ペアリングです。

井手のベストポテチ
・スッパムーチョ梅味:梅の酸っぱいエグ味が同調しまくりです。

▶︎第8回【白】クラウディオ・モレッリ|ビアンケッロ・デル・メタウロ “サン・チェザレオ”の取説はこちら
Vino Hayashi 井手
大阪営業所長
J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー
横浜市で誕生 福岡に6年、関西で36年。O型。45歳。 ワイン業界で約15年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人!
好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステル・ユヴァルのミュラー・トゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ

Vino Hayashi 井手
