営業井手2023年ベストワイン発表
Vino Hayashi大阪営業所 井手です。
2023年は飲食業界の戦国時代でした。コロナが終息し、外食をする人が増えましたが、70%お客さんが戻れば良い方だと言われています。そんな、しのぎを削るレストラン業界もシビアな仕入れを強いられます。
そんな中、私は売上を伸ばし続け、過去最高の売上でした。
何故か。シビアになったからこそ、試飲を重ね本当に美味しいワインを選ぶソムリエが増えたからです。
入荷本数が少なく、在庫の関係で紹介出来ないワインも多々ありますが在庫に少し余裕があるワインの中から厳選しました。
完売したワイン、在庫が薄いワインは選外にしています。
今年1年、長い文書にお付き合い頂き、本当にありがとうございました。
ソムリエの依存度の高い『魅惑のトロピカル』なワイン。
【白】カリートロ|プーリア ビアンコ ヴェルデカ 2021
プーリア州/ヴェルデカ100%
3,740 円(税込)
すみません。このワインの存在を忘れていました。
忘れていたと言うよりは、常に持ち回るワイン過ぎて存在が薄くなっていました。
このワインの味わいを知ってしまうとソムリエは便利過ぎて依存します。
何故か?
珍しい味わいのジャンル『トロピカル系ワイン』だからです!
だからです!っと言われても、、ですよね。
このジャンルのワインは、
ペアリングが難しいとされる、お刺身、海老、蟹、イカ、タコ、貝、牡蠣等の海産物は基本臭みがでません!
さらに、豚肉、ラム肉、鶏肉も、牛肉、馬刺し、鴨、にも合います。
一本で全てを合わせる事が出来るスペシャルワインです。
この存在を知ってから初入荷の2016年ヴィンテージから5年間、
私が常に持ち歩く『ペアリング基本セット15種類』から外れた事がありません。
そして全ての試飲会のリストに必ず入るワインです。
愛用するソムリエも多く、ずば抜けた『ペアリングの安定感』と誰が飲んでも『美味しい味わいの安心感』に少しずつ依存してしまうワインです。
気になる、お味を表現すると『パイナップルジュースの中にピーチ、パパイヤ、マンゴーを少し混ぜた』味がします。
多くのソムリエが自然と使ってしまう、依存度の高い『魅惑のトロピカル』なワインは如何ですか?
陰干し濃厚白ワインの完成系。現在最高の状態!
【白】ラティウム|ソアヴェ “カンポ・レ・カッレ” 2021
ヴェネト州/ガルガーネガ100%
3,960円(税込)
私が再入荷を懇願して300本入荷したモンスター白ワイン!
30日の陰干し!時間も手間もリスクも掛かる陰干しを選んだ高級ソアヴェ!
この陰干しSoaveは高級レストランのペアリングワインで必ず選ばれるワインの一つです。
同じ陰干しのVinoHayashi不動の人気No. 1白ワイン、リッキ/メリディアーノよりいま飲み頃な状態です!
この半年、プロのソムリエが両方試飲した結果は、このソアヴェの圧勝でした。
柔らかい酸味、濃厚な果実味、心地よいミネラル、ソアヴェ特有の苦味がアフターを引き締めます!
酸味が柔らかいのでお刺身や焼き魚とも相性が良く、出汁を使った和食や鍋料理とも相性抜群です。
高級吟醸酒を思わせるワインで汎用性の高さが人気の秘密です。食材や料理に果実味の同調や補填が際立ちます。
レストランで人気のワインなのであまり紹介したくなかったのですが、今日のテーマには外せない重要なワインなので、仕方なく情報公開します笑
これは陰干し濃厚白ワインの完成系です!
上質なムルソータイプの樽ワインが6000円代の衝撃
【白】エディ・シムチッチ|シャルドネ 2020
スロヴェニア/シャルドネ100%
6,820 円(税込)
エディ・シムチッチは、レストランに提案するワインの中で1番説明する必要が無いワインです。
味わった数秒後にソムリエから値段の質問がきます。
それでレストランのオンリストに入ります。
嬉しいのですが『やりがいの無いワイン』です。
飲めば解る!
この言葉が1番的確に表現しています。
強い樽香ワインが好きではない私でも美味しい!と感じます。
それは何故か?
『甘ったるく』ないからです。
エディはドライ!
だから旨い!
樽熟成の白ワインは大きく分けて3種類に分ける事ができます。①甘い果実味と樽香が強いバニラ香タイプ。
アメリカ市場思考が強く果実味の甘みとバニラ香が強いニューワールドに多く見られます。
②酸味とミネラルと程よい樽感のブルゴーニュタイプ。
王道のブルゴーニュの様なバランスの良いエレガントなワインです。
③ミネラルとドライな果実味の酸化熟成シェリー系タイプ
ブルゴーニュでもムルソーやモンラッシェの様な強い樽香とシェリーの様なナッツ感をリッチに味わう事ができます。
エディ・シムチッチのシャルドネは③のムルソータイプで造られます。
樽発酵、樽熟成の贅沢な樽感と樽のボリュームに負けない果実感とミネラル感が厚みのあるワインに仕上げます。
2020年と比較的若いヴィンテージですが、樽発酵、樽熟成の酸化熟成の贅沢な造りの恩恵を受けシットリとリッチな厚みを楽しむことができます。
ブルゴーニュのムルソーなら1万5千円以上の味わいを6000円代で表現するエディ・シムチッチ。世界中のワインラバーから愛され、付いたあだ名が『樽の魔術師』です。
ソムリエが渾身のドヤ顔で注ぐワイン。
【赤】ピエトロ・カチョルニャ|トスカーナ ロッソ “アルベライア” 2019
トスカーナ州/サンジョヴェーゼ100%
4,840 円(税込)
VinoHayashiのワインの中でも、白ワイン人気No. 1のリッキのガルダ シャルドネ “メリディアーノ”と双璧をなす赤ワインは?と問われると『ピエトロ・カチョルニャのトスカーナ ロッソ “アルベライア”』と私は答えます。
そんな美味しい人気ワインが上半期ベストワインに何故紹介されなかったのか?
生産本数が少なく、日本への割り当てが少ないためです。
レストランがオンリストする店舗も多く、営業に支障が出る事を懸念して、紹介したくなかった事が大きな理由です。
今回2019年ビンテージは去年より多く入荷しました!
少し割り当てが増えました!
やっと書く事ができます。
アルベライアはサンジョヴェーゼ100%で造るトスカーナ州のワインです。
ソムリエに支持される大きな理由は、サンジョヴェーゼの常識を壊す事です。
いや、赤ワインの常識を壊すと言っても過言ではないかもしれません。
赤ワインは大きく2種類に分ける事が出来ます。
ピノ・ノワールやネッビオーロを代表とする『酸味と香りと旨味を楽しむ』赤果実系ワイン。
メルローやカベルネ、プリミティーヴォを代表とする『強い果実味を楽しむ』黒果実系ワイン。
ピエトロ・カチョルニャ氏が造るワインはそのどちらにも属さないワインです。
甘い桃の香り、優しい酸味、ジュシーな桃の果実味、甘いタンニン。
桃の香りと桃の果実味の表現は、通常白ワインで使う表現です。
「赤ワインから桃の香りがする!柔らかくてジューシーなサンジョヴェーゼは初めて出会いました!」と経験の多いソムリエを虜にします。
独特の味わいはペアリングするジャンルも多く、
牛肉、豚肉、鴨、ウニ、海老、蟹、いか、タコ、桃と一緒に食べて美味しい予感のする食材は何でも合います。
特にウニや大きめの海老は感動します!
赤ワイン1本で全ての料理に寄り添う事が出来る珍しい香りと味のワイン。
ソムリエが渾身のドヤ顔で注ぎたいワインです。
4180円で高級ワインの香りを醸し出すアルコール度数15%のバルベーラ。
【赤】テヌータ・サンタ・カテリーナ|バルベーラ・ダスティ スーペリオーレ “ヴィニャリーナ” 2019
ピエモンテ州/バルベーラ100%
4,180円(税込)
私はバルベーラを愛しています。
前職のインポーターでもレストラン営業をしていましたが、営業の中で1番バルベーラを販売していました。
バルベーラに込める思いが強過ぎて、試飲なしで売れていた事を思い出します。
バルベーラは素晴らしい品種です。
酸味と果実味で旨味を形成する唯一の品種と言っても良いと思います。
ただ、飲み頃を間違えると、酸味の強い薄い印象のワインと思われがちな品種です。
これは何度も言っている事ですが、
『バルベーラは3年以上熟成させないと美味しいワインに仕上がりません!』
3年以上熟成したバルベーラは酸味と果実味と鉄分の中にコクが形成されます。
コクが出た時のバルベーラは最高品質の旨い醤油の様な味わいに変化します。
日本人には心底染みる味わいです。
今回ご紹介するテヌータ・サンタ・カテリーナのバルベーラ・ダスティ スーペリオーレ “ヴィニャリーナ” 2019年は飛び抜けて良いビンテージです!
『アルコール度数15%』とバローロクラスの力強さです。
開けたてからラベンダーや薔薇、石鹸の様な溢れる香りに包まれます。
味わいも酸味の中に鉄分とコクとチェリー感が心地よく広がります。
1日目から美味しいワインですが、3日目に高級ワイン特有の香り※エーテルが上がります!
(※エーテルとは高級アルコールの香りで石鹸とセメダインを混ぜた様な香り)
驚きました、3800円(税抜)のワインから強い高級ワインの香りが!
素晴らしい、の一言です。バルベーラを愛する私の年末の赤ワインに決めています。
牛肉の為に存在している黒果実系の中の黒果実系ワイン。
【赤】タガーロ|ヴァッレ・ディートリア プリミティーヴォ “ピエ・デル・モナコ”
プーリア州/プリミティーヴォ100%
7,040 円(税込)
先日開催の大阪プレミアム試飲会でも紹介したワインです。
牛肉の為に存在しているワインと言っても間違いありません!
黒果実系の中の黒果実系、1丁目1番地の黒果実系ワインです。私が体験した中で牛肉に合うワインの理想的な5つの要素が全て詰め込まれています。
①酸味が柔らかい。
酸味が尖ったワインは牛肉の旨味を切ります。
②甘くて強い果実味。
和牛の旨味と甘味に同調し味わいを広げます。
③黒スパイス感。
とても大切な要素で、クローブや黒胡椒、八角などのスパイス感が補填され、牛肉に深みを与えます。
④甘いタンニン。
ドライなザラザラしたタンニンでは無く、甘味のある滑らかなタンニンは牛肉のコクと旨味を消さずに脂身のみ流します。
⑤心地よい樽由来のバニラ感。
アフターのコクと旨味を広げバターとバニラ感で長い余韻へといざないます。
①②④はリーズナブルなワインでも含まれる要素ですが、③は遅摘みブドウの由来が多く、⑤はバリック樽(小樽)の要素が強く反映される味わいです。③と⑤が加わる事で『塩だけで焼いた牛肉』を激的に美味しくします。
私の知り得るVino Hayashiワインの中で、今最も理想に近いワインです。
大阪プレミアム試飲会でも試飲後に注文を多くいただいたワインでした。
ワインだけでも相当美味しいですが、和牛と合わせる事で至福の時間をお約束します。
今年一年のご褒美に『牛×ワイン』で自宅を高級レストランにしましょう!
アンリ・ジャイエの弟子が『生き残り数パーセントのブドウ』で造るワイン!
【赤】クパーノ|ヴィーノ・ロッソ クパーノ
トスカーナ州/サンジョヴェーゼ80%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、メルロー10%
7,480 円(税込)
本当に売れに売れましたね。特にソムリエ経験の長い方に売れたワインです!
玄人の方ほど、試飲した瞬間に値段の確認してました。
「旨い!なのに安い!?何でなん?」
毎回このパターンです。
通常2万円以上するブルネッロを造る工程の中で樽熟成の選定から外れたワインをブレンドして造ります。
ここが大事なポイントです!
ブドウの剪定ではなく『樽熟成中の選定』です。
クパーノは厳しい選定で有名なワイナリーです。
使うブドウは厳しい剪定に剪定を重ねて生き残ったブドウ。1つの枝に2〜4房しか残さない徹底した剪定。
立ち会ったスタッフが「熟したブドウを無慈悲にボトボト切り落としていく…」と衝撃を受けた。と言っていました。
『生き残り数パーセントの猛者達(ブドウ)』を使っています。
根本が違うから旨いわけです。
ん?樽熟成の選定?
クパーノの創始者のリオネル・コズン氏はブルゴーニュの神アンリ・ジャイエに師事したフランス人です。
バリックを知り尽くしたフランス人が熟成過程で樽とワインの状態を見極めます。
熟成中の樽の中から早飲みできる樽を数樽厳選してリリースしてくれます。
それがこの『クパーノロッソ』です。
ブルネッロの下のカテゴリーのロッソ・ディ・モンタルチーノ定価12,000円より気軽に飲めるカテゴリーを造りました。(美味すぎて気軽に飲めないんですけどね!)
去年入荷した時点では、僕的には硬くて香りが閉じていたのでレストランで少量しか販売はしていませんでした。
春ごろから香りが少しづつ開いてきたので試飲に持っていくと冒頭のコメント通りです。いつもは入荷してすぐ売り切れるのですが、今回はコロナの影響で入荷数が多く、状態が硬かった事で在庫が残っています。
『生き残り数パーセントの猛者達(ブドウ)』を楽しんでください。
ワインとは!突き詰めるとブドウの力なのだと深く考える体験になります。
シャンパン方式が最高の泡だと考える偏見を捨ててください。
【泡】ペルラ・デル・ガルダ|ルガーナ スプマンテ “ブリオ”
ロンバルディア州/トレッビアーノ・ディ・ルガーナ100%
4,180 円(税込)
ワインとは設備投資産業だ!
と、あまり大きな声では言いたくない現実ですが。
設備に大金を投資した分だけクオリティが上がる事は事実だと感じます。
特にスパークリングワイン(泡)はその最たるワインではないでしょうか。
このルガーナ スプマンテ “ブリオ”を飲むとシャンパン方式(瓶内二次発酵)が泡の全てではない事が理解できます。
私は元々シャンパン方式のワインよりシャルマ方式(タンク内二次発酵)のワインが好きです。特にイタリアのスプマンテは伝統的に果実感と香りが強く残りブドウの味を楽しむ事ができます。
1杯目からシャンパンは重すぎる!前菜料理にも酸味とミネラルが強過ぎて、
料理がワインの味に負けてしまうと感じる事が多いです。
皆さんも、「1杯目はこんなもんだ」とか「どこの高級レストランでも出てくるから正解だ」と思考が停止している部分だと思います。
日本のレストランの前菜は『旬の食材を使い、優しく軽い味わいに仕上がっている』事が多いです。熟成感のあるシャンパンなら酸味がマイルドになりシェリー感が合うのですが、流石に高価過ぎて出てきません。
そこでイタリアのシャルマ方式ワインをお薦めします。
優しい酸味とアロマティックでジューシーな果実味が、料理をマイルドに楽ませてくれます。
ルガーナ スプマンテ “ブリオ”はシャルマ方式の中でも資本投資されたハイクオリティのワイナリーが造る華やかなスプマンテです!
生産者のペルラ・デル・ガルダは使用するトレッビアーノ・ディ・ルガーナで毎年必ず最高評価を獲得するワイナリーです!
ヴェッラビスタを経営する大手ゼネコンが莫大な投資と最高評価のブドウで造るシャルマ方式の傑作!
シャンパンの異常な高騰でシャンパンに変わる泡を探すレストランが『シャンパンの代わりに選ぶ』ルガーナ スプマンテ “ブリオ”を味わってください。
シャンパンが最高の泡だと考える偏見を捨て、マイルドでアロマティックな泡を知って欲しいです。
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