「イタリアワインがほしいけど、なかなか買いに行く時間がない」などという方も多いのではないでしょうか。そのような方は、イタリアワインを通販で購入するという手段もあります。とはいっても、通販だと扱っている商品も膨大で、何を選んだらいいかわからなくなってしまうこともあるでしょう。そこで、この記事では、イタリアワインを通販で購入する際のコツや注意点、などについて詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
イタリアワインを通販で選ぶ際のコツと注意点
通販でイタリアワインを買おうとすると、扱っている商品もたくさんあって、かえって迷ってしまいますよね。そこで、まずは通販でイタリアワインを選ぶ際のコツと注意点をお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください。
代表的な2つの産地から選ぶ
イタリアでは全土でワイン造りが行われていますが、その中でも特に代表的な産地として、イタリア北西部の「ピエモンテ州」と中部の「トスカーナ州」が挙げられます。
もし迷ってしまったら、この代表的な2つの産地のワインを選ぶというのもおすすめです。
料理と同じ産地のワインを選ぶ
ワインと料理は、産地を合わせることで相性が良くなります。そこで、ワインに合わせる予定の料理の食材の産地や、どこの地域の郷土料理かを調べ、同じ地域のワインを選ぶというのもいいでしょう。
代表的な2つの品種から選ぶ
イタリアにはたくさんのブドウ品種が存在しますが、代表的なブドウ品種としては、赤ワイン用の「ネッビオーロ」と、白ワイン用の「トレッビアーノ」が挙げられます。
何を選んだらいいかわからないときは、これらのブドウ品種から造られたワインを選ぶのもおすすめです。
送料がいくらかかるか調べておく
通販でワインを購入する際は、基本的に送料がかかってしまうことがネックになります。
その一方で、ワイン通販ショップによっては。まとめて買うことで送料が無料になることもあるので、ぜひチェックして上手に利用してください。
ワイン通販サイト以外での購入は避ける
ワイン専門の通販サイト以外でもワインが販売されていますが、できればワイン専門の通販サイトで購入するようにしましょう。それ以外のサイトの場合、ワインの管理・保存方法などが定かではないからです。
イタリアワインの基礎知識
イタリアワインを通販で購入する際に失敗しないためにも、基本的なイタリアワインの知識を身につけておくことが大切です。そこで、以下、イタリアのワインの歴史や産地ごとの特徴、ワイン法、ラベルの読み方などをご紹介します。
イタリアワインの歴史
イタリアでワイン造りが始まったのは、なんと紀元前2000年頃という大昔。ギリシャ人によってイタリアの南部にブドウの栽培やワイン造りの技術がもたらされ、間もなくしてイタリア全土へと広がっていきました。
雨が少なく温暖な「地中海性気候」に属するイタリアは、ブドウ栽培には理想的な環境であったことから、当時のギリシャ人はイタリアのことを「エノトーリア・テルス(ワインの大地)」と呼んでいたと言われています。
イタリアワインの産地ごとの特徴
北部イタリア
北はアルプス山脈から、南はロンバルディア平原やアドリア海まで広がる地域です。
有名なワインとしては、ピエモンテ州で造られるイタリア最高峰のワイン「バローロ」や、ヴェネト州で造られるスパークリングワイン「プロセッコ」などがあります。
中部イタリア
イタリアワインの一大産地であるトスカーナ州を有し、東はアドリア海、西は地中海に面した地域です。イタリアワインの花形とも言えるトスカーナ州の「キャンティ」が有名です。
南部イタリア
シチリア島とサルディーニャ島を含む、国土の南側に位置する地域です。シチリア州はイタリア最大のブドウ栽培面積を誇り、プーリア州は国内トップクラスのワインの生産量を誇るなど、実にワインの生産が盛んな地域です。
ワイン法
イタリアではワイン法に則してワイン造りが行われています。もともとワイン法は、粗悪なワインや偽物のワインが出回るのを防ぐために制定されたもの。
イタリアで初めてワイン法が制定された1716年以来、ワイン法は幾度にもわたる改正を経ながら、イタリアワインの発展や品質向上に大きく貢献してきました。
ラベル記載事項
イタリアのワインのラベルには、一般的には生産者名や収集年(ヴィンテージ)、ワイン法による原産地名、生産者住所、容量、アルコール度数などが記載されています。ワイン法では、原産地ごとに使用可能なブドウ品種が定められているため、原産地名が記載されている場合、あまりブドウ品種が記載されることはありません。そのため、ワイン初心者の方には少々難しく感じられることもあります。
ワインと料理を合わせるコツ
ワインと料理には相性の良し悪しがあります。そのため、ワイン選びにおいては、合わせる料理との相性を考慮しながら選ぶといいでしょう。
以下、ワインと料理を合わせるときのコツをお伝えします。
マリアージュとは
ワインと料理の相性が最高に良いことを、フランス語で結婚という意味のある「マリアージュ」という言葉で表現することがあります。
以下、マリアージュを楽しむために簡単に実践できるコツを3つお伝えします。
料理とワインの色を合わせる
料理とワインの色を合わせると、基本的に相性が良くなると言われています。例えば、赤身肉やトマトソースを使った料理には赤ワイン、白身魚やクリームソースを使った料理には白ワインといった具合です。とても簡単なので、ぜひ実践してみてください。
味や風味を合わせる
料理にワインを合わせるときは、その料理の味わいに近いワインを選ぶといいでしょう。例えば、軽めの料理ならさっぱりとした白ワイン、濃厚な味わいの肉料理ならフルボディの赤ワイン、といった具合です。
ワインの産地と食材や料理の産地を合わせる
基本的に、同じ産地の物同士は相性が良くなると言われています。また、ある国や地方の郷土料理には、その地方のワインを合わせるといいでしょう。
イタリアワインには「格付け」が存在する
イタリアワインには、ワイン法に基づく「格付け」というものが存在します。以下、「格付け」の詳細を見ていきましょう。
大きく分けて3段階
イタリアでは、2010年5月から施行された現行のワイン法に基づき、質が高いものから順に、すべてのワインがD.O.P. 、I.G.P.、Vinoの3つの格付けに分類されています。以下、それぞれの格付けについて解説します。
D.O.P.
D.O.P.(Denominazione di Origine Protetta)とは「保護原産地保証ワイン」を意味する言葉で、あらゆる条件をクリアしたワインだけに与えられる最上ランクの格付けになります。旧ワイン法における格付けの「D.O.C.G.」と「D.O.C.」が統合されたもので、ラベルには旧法における「D.O.C.G.」や「D.O.C.」を記載することも認められています。
I.G.P.
I.G.P.(Vino a Indicazione Geografica Protetta)とは「保護地理表示ワイン」を意味する言葉で、格付けでは中間に位置します。
旧ワイン法における格付けの「I.G.T.」の名称が変更されたもので、産地に掲げる地域のブドウを最低85%使わなくてはなりません。
Vino
Vinoは旧法におけるVdT(テーブルワイン)の名称が変更されたもので、格付けの中では最も下に位置するワインです。最低の基準こそあれ、厳しい規定はなく、産地などの地理的表示のされないワインがVinoに分類されます。
高級イタリアワイン
最後に、特別な日を彩るのにピッタリな、イタリアの有名な高級な赤ワインを3つご紹介します。
バローロ
イタリア北西部に位置するピエモンテ州で、ネッビオーロというブドウ品種から造られるワインです。熟成期間は3年以上と法律で定められています。重厚感のあるパワフルな味わいが特徴で、イタリアの「ワインの王様」とも呼ばれています。
キャンティ
イタリア中部のトスカーナ州で、サンジョヴェーゼというブドウ品種から造られるワインです。安価なものから非常に高価なものまで、幅広い価格帯のものが存在します。そのため、すべてのキャンティが高級というわけではありませんが、高価なものには非常に優れた品質のものが多々あります。
バルバレスコ
バローロと同じく、ピエモンテ州でネッビオーロから造られるワインです。優美でエレガントな味わいが特徴で、イタリアの「ワインの女王」とも呼ばれています。
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