プロの方にも受講いただいているイタリアチーズ通信講座。今回は門前仲町のベルリンガッチョ・アリメンターリに勤務するチーズプロフェッショナル、小林 深雪(こばやし みゆき)さんの体験談をインタビュー形式でお届けします。
※お店の情報は記事の最後に掲載しています。
チーズのプロである小林さんが「イタリアチーズ通信講座」を受講された理由をお聞かせいただけますか?
受講当時はナチュラルチーズ専門店に勤務していました。もちろん知識は深まりますが、自社のチーズだけを極めても知識は偏っていくので、もっと多角的に学びたいと感じていたんです。
Vino Hayashiさんがワインの講座をやっていることは以前から知っていましたが、そのチーズ版が出たと知って受講を決めました。
受講当時、すでにチーズプロフェッショナル協会(C.P.A.)の認定資格をお持ちだったのですよね。
はい。C.P.A.の認定資格を取得したのは2011年でしたが、資格取得がゴールとは思っていなくて。もっともっと成長したいと考え続けてきたんです。
ソムリエやシェフなど、知人にイタリア関係の人が多かったこともあって、私はイタリアのチーズにどんどんハマっていきました。イタリアチーズの通信講座というのは、まさに私が求めていたものとぴったり合致したんです。
小林さんは以前、イタリアチーズ通信講座で扱うチーズの輸入元カ・フォルム・ジャパンにも勤務されていたそうですね。働かれている方として、カ・フォルムさんのチーズをどのように感じられていましたか?
カ・フォルムはヴェネト州の会社ということもあって、特にアズィアーゴが印象に残っています。熟成の段階がフレスコ、メッザーノ、ヴェッキオ、ストラヴェッキオと4つもあるんですよね。
カ・フォルム・ジャパンの小売店舗、麻布十番のフィオールディマーゾの地下にあるチーズカーヴ(熟成庫) は、本場イタリアのチーズカーヴさながらです。
講座でお届けしたチーズの中で、お気に入りのチーズはありますか?
難しい質問!ですが、強いて言うならゴルゴンゾーラです。ドルチェ、ピカンテいずれも。ブルーチーズは「ブルー」に注目が集まりがちなんですが、ミルクの質がとても大切。とてもバランスが良かったですね。
通信講座を受講し終えてしばらく経ちましたが、思い返していかがですか?
イタリアチーズの良さを再認識できたと思っています。チーズの美味しさはもちろん、系統立てて学べたことがよかったです。
テキストを執筆されている佐野嘉彦さんのマニアックなナビゲーションがすごく面白くて、どんどん惹き込まれてしまいます。あとは各回に必ずある生産者の紹介がポイントです。やはり現地の情報があると勉強になりますね。
受講し終わってしばらく経った今でも、テキストを読み返して楽しんでいますよ。
現地や生産者を知ってから味わうと、また違った味わい、感動がありますよね。
本当にその通りだなと思います。以前モッツァレラを造る生産者を訪問したことがあるんですが、生産者のおじさんと握手をしたら、すごく手が分厚くて。熱湯を使ってチーズを練り上げて引きちぎるという作業を素手でやっているからそうなるんですね。「あぁ、これが職人の手なんだな」と感動したのを覚えています。
素敵なエピソードですね!これからイタリアチーズ通信講座を受講される方にも、そんな楽しみ方をおすすめしたいです。受講を検討中の方が大勢いらっしゃいます。よければアドバイスをいただけますか?
チーズの仕事に携わる人はもちろん、一般の方でもチーズが好きな方ならぜひ一度は受講してほしい講座です。プロだけでなく初心者も楽しめますし、美味しいチーズを食べながら系統立てて学べるのはとても良い経験になると思います。
【取材協力】
小林 深雪(こばやし みゆき)さん
チーズプロフェッショナル協会(C.P.A.)認定チーズプロフェッショナル
ベルリンガッチョ・アリメンターリに勤務。
2022年10月、輸入業 ・ 卸業 ・ 小売業に携わり、チーズを選定できるチーズ専門職に与えられる称号「ギャルド・エ・ジュレ」の叙任を受ける。
【お店情報】
ベルリンガッチョ・アリメンターリ(BERLINGACCIO Alimentari)
2022 年 7 月 24日 オープン(門前仲町)
チーズや生ハム、サラミなどのイタリア食材を量り売りスタイルで販売。オリーブオイルやワインなども量り売りで購入できる珍しいお店。バースペースもあるため、ショーケース内のお惣菜や切りたての生ハム、サラミ、チーズをワインと共に楽しむこともできる。
ベルリンガッチョとは、カーニバル最終日の前にみんなで食卓を囲み、たらふく飲んで食べて楽しむという意味 。アリメンターリはイタリア各地にある食料品店の意味。地域にそういった場所があればとの想いで、これらをかけあわせて名付けられたそう。
16リットルの樽(たる)型容器から直接ワインの量り売りを行うスタイルは、日本にほとんどないとのこと。小林さんは「750mlだと多すぎるというお客様もいらっしゃるのですが、当店での販売量は500ml。これならちょうどいいと好評です」と話します。
〒135-0048
東京都江東区門前仲町1丁目9−7 LINKS仲町 1階
https://berlingaccio.jp/
月・火・木・金 11:30〜14:00、16:00〜20:30
土・日・祝 10:00〜21:00
水曜定休