「まじめに面白がる」をテーマに、毎月ひとつの土着品種を深掘る「イタリアワイン土着品種研究会」
今回は酸とミネラルに支えられた品種『リボッラ・ジャッラ』を楽しむためのペアリングを解説していきます。
興味がある方は最後までお付き合いください。
【テーマ品種リボッラ・ジャッラのおすすめワイン】
▷▶ボルゴ・コンヴェンティ|コッリオ リボッラ・ジャッラ
1 リボッラ・ジャッラの外観・香り・味わいの分析
【外観】
ややグリーンがかった淡いイエロー~麦わら色。
オレンジワイン(マセレーションしたもの)は、琥珀色(オレンジ色)がかった中程度から濃いイエロー~琥珀色。
【香り】
白い花の軽やかな香り。
またレモンなどのシトラスフルーツを中心とし、りんご、洋ナシの香りまで、ある程度の幅がある。さわやかなハーブ香も感じられる。オレンジワインは酸化熟成による香りが支配する。
花や果実、草木が乾燥した香り。白いスパイス。熟成によりナッツ、カラメルなどの香りが増す。
【味わい】
レモンを連想する果実のフレーバーで高い酸、ミネラル感がある。アルコール度数はそれほど高くない。
軽やかで繊細な味わいである。やや熟成するとナッツやはちみつのニュアンスが出る。ややオイリーなテクスチャーのワインが多かった。
オレンジワインは酸化熟成の印象が強く、口当たりはソフトだが、落ち着いた濃縮感のある味わいである。
酸は角がとれており、タンニンは軽く感じられるものから強いものまで幅がある(マセレーションの長短に関係すると思われる)。ストラクチャーがしっかりしている。
【まとめ】
繊細で軽いフレッシュな白ワインからしっかりとした骨格を持つオレンジワインまでリボッラ・ジャッラから造られるワインは幅広い。
ブドウの栽培エリア(テロワール)、栽培方法、醸造方法、熟成方法などの違いにより、このような幅がでるものと考えられる。
繊細な白ワインは早めに飲んだほうが良さそうだが、偉大なオレンジワインは20~30年の長期熟成も可能であろう。
2 .リボッラ・ジャッラのペアリングは?
【郷土料理】
Formaggi stagionati(熟成タイプのチーズ)/Prosciutto crudo di San Danielee grissino(サン・ダニエーレの生ハムをグリッシーニに巻き付けたもの)/Carpaccio di trota(鱒のカルパッチョ)/Risotto con verdure(野菜のリゾット)
[熟成タイプ] Pesce grasso(脂ののった魚料理)/Frittura di pesce(魚のフライ)
【その他】
アペリティーヴォ/鶏肉や豚肉を使った料理/ハーブやスパイスを効かせた創作料理/野菜を使ったパスタやスープ/具だくさん
イタリアワイン土着品種研究会とは?
毎月ひとつのテーマ品種の歴史、特徴、ペアリングなどの解説付きテキストとテーマ品種のワインを2本から3本お届け。
\こんな方におすすめ/
✅ワインショップやレストランに取り扱いがない土着品種に興味がある方
✅知らない土着品種を味わってみたい方
✅ペアリングの基本を学びたい方
✅日本未入荷のワインを愉しみたい方
✅品種の特徴を理解して好みのワインを選べるようになりたい方
【テーマ品種リボッラ・ジャッラのおすすめワイン】
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