
こんにちは、塾長の井手です。
毎月お届けするワインの取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。美味しい飲み方やペアリングのポイントをぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や理論、独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
9月お届けワイン
アブルッツォ州
【オレンジ】フォンテフィーコ|ヴィーノ ビアンコ マルヴァジア “ディーレ・ベーレ・バチャーレ” 2022

飲み頃は?
ズバリ3日目です!
1日目から良い香りがしますが、2日、3日目と香りが変わっていきます!
温度帯は?
タンニンを感じるワインなので、12度〜16度 の温度が良いです。
抜栓後、セラーがない場合は冷蔵庫で保管してください。
グラスに注いで少しづつ温度を上げながら香りと果実味の変化を楽しみましょう。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

『アールグレイ系』のオレンジワインです
ベルガモットや金木犀、金柑の蜂蜜漬の様な柑橘の香りが強く感じるワインです。
白ワインの柑橘系とは違い、紅茶の香りと味わいを感じるワインです。
私の好きな美味しいオレンジワインは
『アップルティ系』や『トロピカルティ系』などもあり『紅茶』の芳香な香りを楽しめます。
アロマティックな品種を使うと香り高いワインに仕上がる傾向があります。
『フリウラーノ』『ゲヴュルツトラミネール』『マルヴァジア』『ソーヴィニョン・ブラン』など。
しかし!自然派ワインの象徴的なワインと言う側面もあり、『濁っている』、『酢酸(お酢)の様な酸味』、『強すぎるタンニン』など造り手によって全く違うワインになります。
『芳香系のオレンジワイン』と『ゴリゴリ自然派オレンジワイン』は分けて考える事にしています。
ちなみに『グリ系品種』(黒ブドウと白ブドウの中間色のブドウ品種)で造られるオレンジワインが多く色の抽出が強く出る傾向があります。
(※ジャンル分けは井手独自の感覚のジャンル分けです)

タイプ
酸味が柔らかくアールグレイの味わいでタンニンを感じるオレンジワイン!
ペアリングで使うオレンジワインは『香り』『酸味』『タンニン』バランスが1番大切です。

1日目 少し硬いな。アルコールの香りが強く出る。
香り:アルコール、紅茶、アールグレイ、キンカンの蜂蜜漬。
味:紅茶、杏、軽いタンニンとしがんだ旨み。
2日目 少しアルコール感抜けた。
香り:アールグレイ、セメダインに似た香り。
味:紅茶、杏、軽いタンニンとしがんだ旨み。
3日目 アルコール感抜けた!開いた!
香り:金木犀の香りもでてきた!
味:とろみが出てきて美味しい!
4日目、素晴らしい!
香り:変わらず良い香り!
味:美味しい!
オレンジワインは
『芳香系のオレンジワイン』は抜栓から1週間以上楽しめるワインが多いです!
2週間、3週間と長持ちする強者もいます。ワインバーやレストランに重宝される理由です。

ペアリングポイント!
『芳香系のオレンジワイン』とペアリングするポイント3点!
1、香りの強いワインなので香りの強い食材を合わせる!
香りに香りを重ねる大好きなペアリングです!柑橘のゼスト(果皮)を削るだけで香りが広がるペアリングになります。
2、オレンジワイン特有の旨味を同調させるのもポイントです。
出汁やキノコなどの旨味と同調を狙う!
3、タンニンがあるのでボリュームのある食材が合います。
ドライなタンニンは油分やモソモソする煮込みや芋類などと相性が良い!

・きのこ、間違いなくキノコとの相性は抜群です!!
・舞茸は少し焦がすくらいグリルしてください。塩だけでアールグレイ系オレンジとの組み合わせは幸せを感じます!柚子のゼスト(果皮)を削ってください(無ければ柑橘のゼスト)!ベストペアリング!
赤堀ひとことポイント:きのこは火を通す前にギュッと揉んでから!香りが倍広がります!
・鴨もも肉、美味しい!キンカンの蜂蜜漬けみたいなピール感と甘味が出てくる!ベストペアリング!
赤堀ひとことポイント:鴨は脂層が厚いので少し飾り包丁入れると余計な脂が落ちて皮目がパリッと仕上がります!

豚スペアリブ、豚の脂をサッパリさせながら旨みが同調する!美味しい!

タタキの⾹ばしいさが旨味に変わる!⾦⽊犀の⾹りがアクセントになって安いカツオが⾼級な感じになる!焦げ目との相性抜群!旨い!※スーパーで購入したカツオのタタキはキッチンペーパーで全体を拭いてバーナーで炙り直してください(凄く重要なポイントです)

・ラム肉、、旨い!⾹りが補填される!アフターも旨味と出汁感とアールグレイ感が合う!ベストペアリング!

・松茸、松茸の香りとアールグレイの香りを同調させるペアリングです!香りが続き余韻も長い!酢橘や柑橘の果汁は絞らないでください(酸味と合わない)!ゼスト(果皮)は是非削ってください。
・素焼きピーナッツ、香ばしいナッツの香りとベルガモットの香りが合う!旨い!
結論 『芳香系のオレンジワイン』は食材の香りとワインの香りを合わせる!
ベストポテチ
・コンソメ、コンソメの香ばしさが紅茶感と二重奏に重なる!
・関西出汁醤油、旨味の同調が好きなペアリング!

Vino Hayashi 井手 大阪営業所長 J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー 横浜市で誕生 福岡に6年、関西で33年。O型。42歳。 ワイン業界で約15年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人! 好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステルユゥヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。