
こんにちは、塾長の井手です。
毎月お届けするワインの取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。美味しい飲み方やペアリングのポイントをぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や理論、独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
12月でお届けワイン
【泡】ペルラ・デル・ガルダ|ガルダ スプマンテ “ブリオ”

飲み頃は?
開けたてから青リンゴの香り、果実味共に美味しいです!
優しい泡立ちと酸味、林檎の果実味とナッツ系の苦味!
※スパークリングワインの専用ストッパーが無い場合、
抜いたコルクは二度と刺さりません!通常のワインのコルクを奥まで捻じ込んで、外したミュズレ(針金)と王冠でコルクを留めてください。
コルクがガス圧で抜ける可能性があるので立てて保存してください。
通常のコルクで保存した場合、ソムリエナイフかコルクスクリューでゆっくり抜栓してください。
通常のコルクも無い場合はサランラップと何重もの輪ゴムで頑張ってください...

温度帯は?
6度〜8度です。
氷でキンキンに冷やしても美味しいですが、香りも楽しんで欲しいので6度〜8度です。
冷蔵庫から出してグラスに注ぐと適温になります。
抜栓後は野菜室ではなく、より温度の低い冷蔵庫で保管してください。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

白い花の香系のワイン
花の香系ワインとは『花の香』=蜂蜜等の蜜を伴った『白い花や黄色い花』のフローラルな香りを感じた際に使用されることが多いです。私はラムネの香りに近いワインを捉えて呼びます。蜂蜜やラムネ、アーモンドやピスタチオの香りが混ざっています。強い香りになると白バラや青リンゴ、ジャスミンの香りも感じます。柑橘系の香りも少し混ざる事があるので難しく感じますが『自分の香りの捉え方』を探して香りをジャンル分けしてください。
白い花系の特徴
白い花系のワインはラムネや青リンゴ、ジュニパーベリー(ジンの香り)、ジャスミン、蜂蜜の香りが特徴のタイプです。
『クセがなく』どんな食材や料理とも相性が良いジャンルです。
特質した特徴が薄いワインなのでベストペアリングを作り難い性質もあります。
苦味の出方が柑橘のピール感ではなくて、蜂蜜やナッツの苦味に近いです。
若いワイン程、お菓子やジュースのラムネっぽい香りが強く出る事が多いです。

シャルマ方式のスプマンテ
シャルマ方式とは、スパークリングワインの『泡』を作り出す方法の一つです。
一次発酵を終えたワインを大きな密閉タンクに入れ、タンク内で二次発酵させる製法です。
この方法の主な特徴は、
1『低コスト』
2『大量生産』
3『白ワイン由来のフレッシュ&フルーティーな風味』
炭酸の入った美味しい白ワインって感じです。

ワインとは設備投資産業だ!
あまり大きな声では言いたくないですが、残念ながら現実です。
設備に大金を投資した分だけクオリティが上がる事は事実だと感じます。
特にスパークリングワイン(泡)はその最たるワインではないでしょうか。
このスプマンテ “ブリオ”を飲むとシャンパン方式(瓶内二次発酵)が泡の全てではない事が理解できます。
私は元々シャンパン方式のワインよりシャルマ方式(タンク内二次発酵)のワインが好きです。
特にイタリアのスプマンテは伝統的に果実感と香りが強く残りブドウの味を楽しむ事ができます。
常々レストランのソムリエにお話しするのですが、
・1杯目からシャンパンは重すぎる!
前菜料理に酸味とミネラルが強過ぎて、
料理がワインの味に負けてしまうと感じる事が多いです。
空腹状態で飲むと『強すぎる炭酸』と『レモン果汁』を飲んでいるみたいで『1杯目で舌と胃が疲れる』
皆さんも、「1杯目はこんなもんだ」とか「どこの高級レストランでも出てくるから正解だ」と思考が停止している部分だと思います。

日本のレストランの前菜は『旬の食材を使い、優しく軽い味わいに仕上がっている』事が多いです。
熟成感のあるシャンパンなら泡も酸味もマイルドになり香ばしいシェリー感が合うのですが、流石に高価過ぎて出てきません。
そこでイタリアのシャルマ方式ワインをお薦めします。
イタリアのシャルマはプロセッコを代表として、
伝統的に『酸味が穏やか』で『果実味タップリ』『後味スッキリ』が特徴で『世界一売れている泡』を造っています。
目指せシャンパンの考え方で造っていません。
今でこそドライに造るフランチャコルタが増えましたが、昔のフランチャコルタはジューシーな味わいが優しくて好きでした。その名残がサテンと言うガス圧を抑えた特別優しいフランチャコルタのカテゴリーが誕生しています。
とにかく、
イタリアのシャルマは優しい酸味とアロマティックでジューシーな果実味が、料理をマイルドに楽ませてくれます。
生産者のペルラ・デル・ガルダは有名なフランチャコルタの『ベッラヴィスタを経営する会社』です!
豊富な資金による『シャルマの設備は最先端の完璧な機材』で『ブドウも醸造もスペシャリストが造っています』
それは美味しいに決まっている!

青リンゴだ!味も香りも清涼感と林檎の果実味が心地よく!そしてドライ!
香、青リンゴとみかんの香り。
味、ラムネ、青リンゴ、スプライトの味。
結論
白い花の系の特徴をしっかりと味わえるスプマンテです!
泡も強いので3日目まで楽しめます。
少し泡が弱くなった時に香りと味をしっかり感じる事ができます!
ベストペアリング

・お刺身盛り合わせ、臭みでない!青リンゴの清涼感が心地よく伸びる!美味しい!
マグロ、ブリ、サーモン、鯛、甘エビを試しました。

・ほうれん草のお浸し、ほうれん草のえぐみを清涼感が心地よくさせる!美味しい!

・鶏モモ塩、美味しい!清涼感が心地よくボリュームもちょうど良い!

・お野菜全般合います!トマトは最高のペアリングになります、ピーマンやパプリカも心地よいです、サラダにオリーブオイルと塩胡椒でワインがソースになります!

・魚以外の揚げ物、清涼感が心地よく無限に食べられるペアリングです!
鳥の唐揚げ、ポテトフライ、きのこや野菜の天ぷら、トンカツ等。

・アルトバイエルン、美味しい!軽いタンニンでサッパリさせながら果実味のジャム感を補填!アフターも旨味と果実味が合う!茹でてフライパンで焼きました。

・ルッコラ、ルッコラの香ばしいハーブ感がワインの香りと同調して広がる!ベストペアリング!
・柚子ピール、香りが広がる!ボリューム感も完璧!ベストペアリング!
結論
パーティーメニューの全てにペアリングできる優秀な『泡』です!
唐揚げ、ポテトフライ、お刺身、彩りサラダ、ピザ、ウィンナー、スナック菓子、漬物。
パーティメニューの全てに美味しいペアリングができるワインです!刺身の臭みも全くでません!集まりの多い季節やお祝いに『お洒落なラベル』、『果実味豊かなスパークリング』、『ペアリングの幅広さ』、『安価過ぎないお手頃な価格』シーンに寄り添う最適で魅惑のスプマンテです!
ベスト漬物
漬物盛り合わせ!なんでも合います!
・きゅうり漬物、清涼感が補填されて美味しい!
・沢庵、美味しい!沢庵の香りと青リンゴの香りが心地よい!
・茄子の漬物、香りが同調、青リンゴが心地よい!

ベストポテチ どんなポテチでも合います!特にコンソメが好きです!
・コンソメ、美味しい!苦味が心地よい!
・のり塩、美味しい!柑橘感が心地よい!
・スッパムーチョ、美味しい!香りが心地よい!

Vino Hayashi 井手 大阪営業所長 J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー 横浜市で誕生 福岡に6年、関西で33年。O型。42歳。 ワイン業界で約18年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人! 好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステルユゥヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。

Vino Hayashi 井手
大阪営業所長
J.S.A.認定ソムリエ
