
こんにちは、塾長の井手です。
毎月お届けするワインの取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。美味しい飲み方やペアリングのポイントをぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や理論、独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
2月でお届けワイン
プーリア州
【赤】タガーロ|ヴァッレ・ディトリア ススマニエッロ “ウクッチ” 2021
ロンバルディア州
【赤】リッキ|ガルダ カベルネ “リボ” 2022
1月と2月のお届けワインはジャンルが同じです!味わいは違いますが同じタイプなので説明が重複いたします事をご了承ください。

飲み頃は?
3日目から良い状態です!
2日目から果実味とスパイス感、ハーブ感がジワジワ強くなります!
3日目以降に開きます!
必ず冷蔵庫の野菜室かセラーでも温度が低い設定で時間をかけてください。
温度帯は?
開けたてから果実味が強いワインなので18度〜22度
(少し低くても美味しいのですが冬なので高めが好みです)
大きめのボルドーグラスでお楽しみくだい!
野菜室から出して30分〜40分時間を置いた温度。
抜栓後にコルクを刺し直して、セラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で保管してください。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

黒果実系
黒果実系とはカベルネソーヴィニヨン、メルロー、シラー、サンジョヴェーゼ、モンテプルチャーノ、プリミティーヴォなどに代表される果実味が強く、色調が赤黒く濃淡が濃い特徴を持つジャンルです。
世界中で造る赤ワインの大部分はこのジャンルのワインです。
※赤ワインは大きく分けて赤果実系と黒果実系の2種類のジャンルに分かれる事が多いです。
今回は黒果実系の特徴が色濃くでるワインです。
(井手独自の感覚のジャンル分けです)

タイプ
黒果実系で酸味が丸く果実味とタンニンが甘いタイプ
(プリミティーヴォ、ネロダーヴォラ、モンテプルチャーノ、メルロ、マルベック等)
特徴
今回タイプのワインは1月に送った『果実味が甘いのは同じです』そこに『黒スパイスを感じるススマニエッロ』と『カベルネ・フランのベジタブルなハーブを感じるリボ』です。
黒いスパイス感?
不思議に思うかもしれませんが、重要な要素なので必ず覚えておいてください!
クローブやオールスパイス、ナツメグやシナモン等の重心の低いウッディなスパイスはお肉との相性が素晴らしいです!陰性な黒いスパイスはお肉の味わいを深く奥行きのある味わいにします。
代表的な黒いスパイスといえば黒胡椒です!
何気なく使っている方も多いですがお肉に深みを与えています!

ベジタブルなハーブ感?
特にピーマンやシシトウ、万願寺などの青いベジタブルの風味を感じるワインです!メインの皿の付け合わせやソースの中に入れるシェフも多いです。
ピーマンの肉詰めを思い出していただくと分かりやすいですと思います。
青みのあるエグ味や風味がお肉との相性抜群です!昔からボルドーワインが牛肉に合わされてきた歴史を見ても相性の良さがわかります。蕗のとう味噌などのエグ味と苦味も抜群に相性良いペアリングになります!

以下の説明は前回と重複しますが覚えて欲しいポイントなのでもう一度書かせていただきます。

お肉には赤ワインじゃないの?
「お肉なので赤ワインを合わせましょう!」良く聞くフレーズです。
知識の無いワイン営業やソムリエが良く使っているフレーズです。
この言葉を聞いた時はペアリングの知識が無いと考えて間違いありません。
まず、肉ってなんだろ?何の肉?いつも不思議に思います。
身近なスーパーで手に入るだけでも『和牛』『牛肉』『豚』『地鶏』『ブロイラー(鶏肉)』『鴨』『羊』『ソーセージ』『ハンバーグ』
専門店だと『鹿』『鳩』『猪』『熊』『穴熊』『兎』『雉』『蛙』なんでも食べるな....
この種類に部位や内臓まで分けると無数の味と食感と脂身が存在します。
全部合えば、赤ワインすげ〜ってなりますよね。
残念ながら全てに合う液体は『醤油』くらいだと思います。
良く食べる『和牛』『牛肉』『豚』『鶏』だけでも覚えておいてください!
※今からお伝えするペアリング『食材に塩と胡椒だけの考え方』です。(タレ焼きは別の考え方になります)
『和牛』『国産牛』『輸入牛』今回は一括りで考えます。
今回お届けのワインは、黒果実系で酸味が丸く果実味とタンニンが甘いタイプです!

そして『牛』『鹿』『馬』は同じジャンルで合わせます。
市販の焼肉のタレや馬刺しのタレ等、どれも『甘くてコクのある味』の傾向が多いと思います。
何故か?肉との相性が良い=売れるからです。
焼肉店も同じ考えで『甘くてコクのあるタレが多い』理由です。
この考え方と同じで、ワインも似た味わいを合わせると美味しい!
ソムリエにもお伝えする言葉です=『シェフの合わせるソースに準じろ』
では、合わない赤ワインの要素は?
『強い酸味』『ドライなタンニン』『若い青い味わい』です。
ピノ・ノワールやネッビオーロ、ガメイ等の赤果実系が合わないって事です。
※白ワインはペラペラの薄い味わいや酸味の鋭いワイン以外は全般的に何でも合います。

『豚』『鴨』の合わせ方
色々試行錯誤の体験の末に、落ち着いた赤果実系の『鉄分と旨味』を合わせるペアリングが好きです。
落ち着いた(最低3年、理想は5年)が前提ですが、バルベーラやネッビオーロ、ピノ・ノワールです。
分かりやすく表現すると『醤油』みたいなワインです。香と酸味と鉄分。
特に豚肉は醤油ベースの生姜焼きや豚の角煮が人気です。
余談ですが本当は果実味の強い白ワインの方が肉の旨味を感じる事ができます。脂身の少ない『ロース』や『ヒレ』は特に。

『地鶏』『ブロイラー(鶏肉)』の合わせ方
間違いなく白かロゼか軽めのオレンジワインです。どの赤ワインにもボリューム負けして肉の味や旨味が消されます。
そもそもタンニン分のボリュームが邪魔です。
例外としてボリュームの強い『レバー』は赤ワインが合います。
タレ焼きは『タレに準じる合わせ方』なので赤ワインのボリュームでも合います!
※上記の味付けは全て塩で味付けした場合の考え方です。
余談ですがセミセッコ(中甘口ワイン)はどの肉とも合います。コーラやスプライトと合わせる感覚です。井手塾ではセミセッコは選んでいませんが本当に美味しいです!
ちなみに「魚介類は白ワインです」発言はもっと危険です。肉と違い、合わせ方を間違えると臭みが強くでる最悪のペアリングになります。

時間と味わいの変化。

リボ(カベルネフラン&カベルネ・ソーヴィニョン)
1日目 少し硬いなゴムやインクの香りが混じる(ゴムやインクの香りは硬いワインの特徴)
香:濃厚なカシスとゴムの香り。
味:カシスの甘味、ゴム感残るな、フランらしいベジタブルな青味がある、少し硬い。
ゴム(タイヤ)やインクの香りは時間と共に必ず抜けます!
ウクッチ(ススマニエッロ)
1日目 凄い!強烈なクローブの様なスパイス感!ここまで感じるワインは初めて!
香:カシス系の香り、ウッディなスパイスと樽の香り、軽いアルコールの香り。
味:カシスの甘い果実味にクローブの強烈なスパイス感、軽いタンニンと樽感が少し。
リボ(カベルネフラン&カベルネ・ソーヴィニョン)
2日目 あと少しでゴムの香りが抜けそう
香:ゴムの香りが少し残る。
味:スパイシーな感じが出てきた、カシスの甘味、ベジタブル、タンニン甘い。
ウクッチ(ススマニエッロ)
2日目 奥にエーテルっぽい香水の香りが潜んでいる。
香:味は変わらずスパイシーで果実味タップリ。
味:心地よい酸味の後にカシスの果実味と強烈なクローブ感が心地よい。タンニン少し強くなった。
リボ(カベルネフラン&カベルネ・ソーヴィニョン)
3日目、開いた!
香:ラベンダーやトマトの葉の様な香りがでたきた、タイヤが抜けた!
味:カシスの甘味、ベジタブルな青み、タル感、クローブの味わいでて立体的になってきた!
ウクッチ(ススマニエッロ)
3日目、バリック由来のバニラの香りが出てきた!
香:クローブ感が少し収まってバニラ香が強く出てきた、
味:酸味柔らかく、果実味甘さが出てきた、クローブ感と樽感、タンニンも丸くなってきた。
リボ(カベルネフラン&カベルネ・ソーヴィニョン)
4日目、高級ワイン特有のエーテル(セメダイン)
香:軽くエーテルでてきた!
味:変わらず良い状態です。
ウクッチ(ススマニエッロ)
4日目、酸味と果実味とスパイスと樽感の立体感が心地よい!
香:若いニュアンス抜けて落ち着いた香り。
味:立体感が心地よい。
結論
今回は黒系果実の特徴が色濃くでたワインです!
開けたてから果実味が爆発していますが、
2日目からも果実味と特徴がどんどん強くなっていきます!
ペアリングするなら3日目以降がお勧めです!牛肉との相性が素晴らしい!
ベストペアリング

・和牛ロース、両方美味しい!カシス感合う!スパイス感とベジタブル感共に美味しい!甘味も旨味も出る!ベストペアリング!
・外国産の牛肉、特にウクッチ(ススマニエッロ)のクローブ感は『外国産の牛肉特有の野生の香り』も合います!赤身も合いますが、脂身がお勧めです!ガッツリスパイシーな味わいに変わります!

リボ(カベルネフラン&カベルネ・ソーヴィニョン) ベストペアリング!
・チンジャーロース、フランのベジタブル感と醬の甘味が同調して美味しい!野菜多めがお薦めです!

ウクッチ(ススマニエッロ)ベストペアリング!
・カシューナッツ炒め、ナッツの香ばしい味わいとワインのスパイス感が合う!ナッツは程よく焦がすくらい炒めてください!
・焼き辛子明太子、両方美味しい!メロンみたいな清涼感出る!果実味の補填になるけど唐辛子の絡みが果実味で包み込んで和らぐ、アフターの出汁感とタル感が心地よい!

・鴨胸肉、両方凄く合う!甘い果実味と鴨鉄分がカシス感と鉄分が鴨肉の鉄分とのレバー感がマッタリ合う!

・椎茸塩焼き、両方凄く旨い!甘味+旨味、カシスの果実味と椎茸の旨味が補填されて美味しい!エレガント系の合わせ方とは違う美味しさ!
椎茸は基本的に赤でも白でもロゼでもオレンジでもワインとの相性も素晴らしい食材です!是非ペアリングしてください!ワインと椎茸のペアリングにハマります!ペアリング万能食材!
井手のベスト漬物
・ナスの漬物、青味と果実味が合う!甘味足されて美味しい!
・しば漬け、ブルーベリー感と紫蘇感が合う!タンニンも同調!しば漬けは優秀です!

井手のベストポテチ
・ブラックペッパー、ブラックペッパーの香りがカシスに補填されて美味しい!ベストペアリング!
・ドリトス(タコス味)、スパイシーさとハーブ感が同調!美味しい!

Vino Hayashi 井手 大阪営業所長 J.S.A.認定ソムリエ 食育アドバイザー 横浜市で誕生 福岡に6年、関西で33年。O型。42歳。 ワイン業界で約19年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人! 好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステルユゥヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。

Vino Hayashi 井手
大阪営業所長
J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー
横浜市で誕生 福岡に6年、関西で33年。O型。42歳。
ワイン業界で約19年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人!
好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステルユゥヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。

