定期購入コースは、毎月林基就厳選のワイン2本と取材紀行文が届くコースです。
2月は、ロンバルディア州の生産者Villa Crespia(ヴィッラ・クレスピア)、RICCHI(リッキ)をお届けしています。
社長に初めて怒られた日。
こんにちは。「定期購入コース」冊子編集長のカワシマです。
こちらの記事ではお届けするテキストの一部をご紹介していきたいと思っています。
今月の「定期購入コース」は、ロンバルディア州の生産者のワインをお届け。
高級スパークリングワイン“フランチャコルタ”の造り手、Villa Crespia(ヴィッラ・クレスピア)について、冒頭のコラムでこんな風にご紹介しています。
新宿伊勢丹イタリア展の特設バーカウンターにて。
普段は滅多に怒らない社長・林功二に、一度だけ叱られたことがあります。
新宿伊勢丹イタリア展の特設バーカウンターでサービスをしていた時のこと。
来場のお客様に人気だったのは、夏の終わりで汗ばむ陽気だったためかスパークリングワイン。さて、元ソムリエの私として大事にしていることがあります。
それは“泡チェック”です。というのも、前職のワインバーでもっとも多かったのが、スパークリングワインの泡が抜けているというもの。
泡の強弱は、正直に言ってメゾンの好みやドサージュの種類にもよるのですが「泡らしい泡」を楽しみにやってきたお客様にとってはそれはあまり関係ありませんよね。
しかし早速お客様から「なんかこれ、泡弱くないですか?」と指摘が。
大変失礼しました!と新しいものを開けようとすると、後ろから林が「え?それ開けたばっかりだよ。どれどれ」と顔を出し、ボトルに残っていたフランチャコルタをグラスに注ぎます。そしてすぐさま「僕、今のお客様と話してくるわ」。
意図を無視してサービスしちゃいけないよ。
一体何事かと様子を窺っていると、お客様も納得したように頷き満足そうに件のフランチャコルタを飲んでいます。
そして、戻ってきた林は穏やかながらもハッキリとした口調で言いました。
「泡らしくない泡だってあるし、当然それを意図して造っているものもある。意図を無視してサービスしちゃいけないよ」。
頭をガーンと殴られたような衝撃を覚えました。
私の心を激しく揺さぶったこのフランチャコルタこそ、今回お届けするヴィッラ・クレスピアのトップ・キュヴェ“ヤコノ”。そしてイタリア現地で試飲した際香りと口当たりのギャップに驚かされたのは、こちらもトップキュヴェ、リッキの“リボ”。ある意味二つとも“らしくない”ワインです。では、そこに隠された意図とは一体何でしょうか?グラスを傾けながら、ゆっくり探るといたしましょう。
(2019年2月お届け「泡の弱いフランチャコルタ、柔らかいカベルネ」より抜粋)
定期購入コースでは、生産者のストーリーはもちろん、こんなウラ話もご紹介しています。
お楽しみにどうぞ!
※お届けするワインは、ヴィンテージや銘柄が変更になる場合もございます。
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