定期購入コース ※現在はVino Hayashi定期購入コース「Italiagrismo イタリアグリズモ」は、毎月Vino Hayashi厳選のワイン2本と取材紀行文が届くコースです。
3月は、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州の生産者Borgo san Daniele(ボルゴ・サン・ダニエーレ)をお届けしています。
こんにちは。「定期購入コース」冊子編集長のカワシマです。
こちらの記事ではお届けするテキストの一部をご紹介していきたいと思っています。
今月の「定期購入コース」は、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州の生産者のワインをお届け。
地元の3つ星レストランのどの店もそのワインをオンリストしているワイナリー、Borgo san Daniele(ボルゴ・サン・ダニエーレ)について、冒頭のコラムでこんな風にご紹介しています。
冒険じみてる。
初めて訪れたイタリアでは、しばしばドキリとするような経験がありました。今回本冊子では、その中のひとつを皆さまにご紹介いたしましょう。それは国境に触れた時のお話です。島国で育った私たちにとって、国境はあまり身近なものではなく、どこか冒険じみた非日常的な素敵な響きがあります。しかし当然のことながらヨーロッパなど隣国と地続きになっている国々では、それはもはや日常なのです。
例えば、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州の山道を車で移動していた時、生産者と現地スタッフの鈴木がなにやら談笑している様子だったので、どうかしたんですか?と聞くと、こんな答えが返ってきました。
イタリアよりもスロベニアの方が安い
「イタリアよりもスロベニアの方がガソリンが安いから、みんな国境を超えて(ガソリンを)入れにいくんだ、って笑ってたんですよ」。
これは、ほのぼのとしたお話ですが、もちろんじっくりと腰を据えながら聞きたいエピソードもあります。
フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州。イタリア北東部に位置し、東欧スロべニアと国境を接するこの地方は、オーストリア領だった期間が長く、常に他民族と争った土地でした。この地にある一際小さな町が今回の舞台コルモンスです。どこまでも続く緑の平原、そして互いの呼吸音さえ聞こえてくるような静けさの中に、私はこの町の息づかいを感じ取りました。
大げさではないものの中にもスリリングな物語があります。どんな静かな人にも秘めたる思いがあります。先ほど冒頭で触れた“ドキリとするような経験”とはそのような類のものです。さて、今日はゆっくり飲みながらお話ししましょうか。
(2019年3月お届け「ここから先、少し声のトーンを落としましょうか」より抜粋)
定期購入コースでは、生産者のストーリーはもちろん、こんなウラ話もご紹介しています。
お楽しみにどうぞ!
-お届けワイン-
※お届けするワインは、ヴィンテージや銘柄が変更になる場合もございます。
ボルゴ・サン・ダニエーレ|ヴェネツィア・ジューリア ビアンコ “アルビス・ブラン” 2016