日本で最高のイタリアチーズを食べて学びたい!から当講座の企画が始まった「イタリアチーズ通信講座」
当講座の魅力を数回に分けて、ご紹介いたします。 まずは最も肝心なところ、お届けチーズについて。
今回は一度は聞いた事、食べ事がある「定番チーズ」の解説をさせていただきます。
ここでは、チーズが生まれた背景や熟成違い、おすすめの食べ方、アッビナメントなど深掘りしています。
イタリア各地の最高峰チーズ
弊社はワイン輸入会社のためチーズは扱っておりません。
そこで本物のチーズをお届けしたく模索していたところ、運命的なご縁もありヴェネト州に本社をもつカ・フォルム・ジャパン社とタッグを組むことになりました。
これをきっかけに、イタリアチーズ通信講座では最高のクオリティのチーズをお届けできることに。
イタリアチーズの王様
「パルミジャーノ・レッジャーノ」
パルミジャーノ・レッジャーノは遡ること900年の歴史があります。
中世の修道士たちが、ポー川とレノ川に挟まれた湿地を開拓し、酪農を営むなかでこのチーズは生まれた。
現在は原産地名称保護のもと、その生産指定地域は「パルマ、レッジョ・エミリア、モデナの3県全域およびボローニャとマントヴァの一部地域」となっているが、中心地はパルマとレッジョ・エミリア。
このチーズの名称を巡って幾多の論争もあったが、1938年に“ パルマのもの” を意味する「パルミジャーノ」と、“ レッジョ・エミリアのもの” を意味する「レッジャーノ」を併せた「パルミジャーノ・レッジャーノ」が正式名称とされました。
1952年にはピエモンテ州のストレーザで結ばれた協定でも、この名が世界に向けた公称となりました。
常温でも傷みにくい大きなチーズで、積荷にも適した太鼓型。
1964年からは側面にPARMIGIANO REGGIANOの文字が刻印されるようになり、輸送の優位性や各地へ渡った移民たちの影響もあって、世界を魅了するチーズとなっきました。
お届けするチーズは?
「パルミジャーノ・レッジャーノ ヴァッケ・ロッセ」
ヴァッケ・ロッセ(赤牛)と呼ばれるレッジーナ種は、レッジョ・エミリア伝統の牛で、パルミジャーノ・レッジャーノは、もともとはこの牛のミルクからつくられるチーズでした。
一時は絶滅の危機にも瀕し、今も大切に生育されているヴァッケ・ロッセ。
そのミルクからは、タンパク質や脂肪が豊富で、味わい深いパルミジャーノ・レッジャーノが生まれます。
おすすめの手軽な食べ方は?
スライスしてサラダにのせたり、粉状におろしてパスタやカレーにかけたりと本当に万能。“かつおぶし感覚”でいろいろな料理にたっぷりどうぞ。
おすすめのアッビナメントは?
同郷の微発泡の赤ワイン、ランブルスコが定番ですが、コク豊かな味わいに合わせて、ブラン・ド・ノワールのシャンパーニュも!
「パルミジャーノ・レッジャーノ 70か月熟成」
最低熟成期間12か月、平均的なもので24か月の熟成というパルミジャーノ・レッジャーノですが、今回お届けするのは6年近い熟成を経ています。
6年前に搾られたミルクから生まれたチーズ。当時の思い出に浸りながら味わうのも、また一興かもしれません。
おすすめの食べ方は?
炊いた白米にオリーブオイルを和えて、たっぷりと削りおろすだけ。和とイタリアンが融合した“一膳メシ”、一度お試しを。
おすすめのアッビナメントは?
円熟味のある赤ワインやシャンパーニュはもちろん、ウイスキーや紹興酒、日本酒の古酒など。
今や世界中で愛されるブルーチーズ
「ゴルゴンゾーラ」
「恋にうつつを抜かしてサボっていたらチーズに青カビが生えてしまった…」そんな起源の逸話もあるゴルゴンゾーラ。
879年につくられたという資料もあるほど長い歴史があるので、“ はじまりの物語” には事欠きません
ゴルゴンゾーラには、青カビ特有の風味がしっかりした「ピッカンテ」とマイルドな風味の「ドルチェ」の2タイプがあるのはご存知でしょうか?
日本で販売されている約70%が「ピッカンテ」のようですが、実は生産量の約90%は「ドルチェ」。毎日食べるイタリアでは、こちらの方が人気との事。
お届けするチーズは?
「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」
アドリアーノ・キオメントブランドの特級品。青カビ由来の風味や熟成の度合い…つくり手の渾身の技術と想いが詰まっています。
おすすめの食べ方は?
はちみつをたらすだけで一口デザートに。 パスタやリゾットのソースにも馴染みやすく、料理活用は無限大!
おすすめの食べ方は?
そのまま合わせるなら、モスカートなどの甘口ワインか同郷のスパークリング、フランチャコルタがおすすめ。
また、ゴルゴンゾーラを使ったソースでステーキやパスタを食べる時は、バルベーラなどの赤も。
「ゴルゴンゾーラ・ピッカンテ」
こちらもアドリアーノ・キオメントブランドの特級品。
D.O.P.の規定で、1玉の直径は20 ~30cm、高さは最低13cm。 9~12kgの中型の熟成期間は最低80日ですが、この工房では90日を基本としています。
おすすめの食べ方は?
はちみつやドライフルーツはもちろん、チョコレート&グラッパを合わせるのがツウ。他にもセロリorルッコラ、リンゴ、クルミを合わせ、塩胡椒とオリーブオイルで和えるだけ。
おすすめのアッビナメントは?
ネッビオーロの赤ワインが定番のペアリング。また、甘味で合わせるなら、モスカートのパッシートワインを。
水牛のミルクでつくる
「モッツァレッラ」
イタリア南西部、カンパーニア州。この地は、日本でもすっかりおなじみとなった「モッツァレッラ」の故郷でもある。
モッツァレッラは、パスタフィラータ製法の代表的なチーズ。今では牛のミルクでつくられるものも多いが、水牛乳製のものがそのはじまりだ。
イタリアの水牛のルーツは諸説あるが、インドからアラブ、シチリア経由でもたらされ、10世紀の終わり頃にノルマン王たちがその飼育をカンパーニアで広めたという説が有力。
頑強な水牛は、火山灰が積もったこの地の土壌を開拓する動力として活用されていた。
12世紀には、ナポリの北にあるカゼルタ県カプアのサン・ロレンツォ修道院の修道士たちが「モッツァ」または「燻製されたプロヴァチュラ」というチーズを巡礼者たちに分け与えていたということが文書にも残されている。
その後、水牛のミルクを使ったチーズ文化が徐々に育まれ、かの有名なブルボン家が統治していた18世紀には、王家直営の牧場と工房ができ、大きな発展を遂げていったという。
「モッツァレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ」
ブーファラ(水牛)のミルク100%のモッツァレッラです。
冷たいと本来の風味が味わえないので、現地では冷蔵庫には入れません。冷蔵保存しなくてもいいくらい、毎日新鮮なものを食べているということでもあります。
おすすめの食べ方は?
定番のカプレーゼ!火を使わず、誰でもすぐにできて、水牛乳のコク豊かなモッツァレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナをダイレクトに堪能できます。
おすすめのアッビナメントは?
カンパーニア州の土着品種であるフィアーノやファランギーナといった、軽やかな白ワインをキリッと冷やして。
イタリアチーズのホープ
「アズィアーゴ」
イタリア北東部ヴェネト州。“水の都”ヴェネツィアが有名だが、ここは広い平野、そして北はもうすぐアルプスという雄大な自然を擁する州でもある。
そんな北の2000mを超える山々を背に7つの村からなるイタリア随一の高原(アルトピアーノ)が、アズィアーゴだ。
遠くアドリア海の水平線まで望める標高1000m以上のアルトピアーノ。
ここでは15世紀後半までは羊が多く飼われ、そのミルクでつくられたチーズと羊毛の見本市が有名に。
そのチーズは麓ふもとにある町の名とともに、“ヴィツェンツァのペコリーノ”と呼ばれ親しまれていたが、16世紀になると羊に代わって牛の乳でチーズがつくられるようになっていった。これが現在のアズィアーゴ・チーズ。
「アズィアーゴ・フレスコ」
フレスコは、スタッジオナート(熟成タイプ)とは別物。脱脂乳を使わずに全乳のみでつくられ、熟成期間も20日ほど。だから、優しいミルクの風味がダイレクトに味わえます。
チーズコンクール「CASEUS VENETI 2016」では金賞を受賞しています。
おすすめの食べ方は?
小さめにカットして、サラダにトッピング。どんな野菜とも相性抜群です。また朝食なら、薄めにスライスしてチーズトーストに。
おすすめのアッビナメントは?
ヴェネトのスパークリングワイン「プロセッコ」が、何といっても最高のパートナー!
若々しくさわやかなアッビナメントになります。
「アズィアーゴ・ストラヴェッキオ」
アズィアーゴD.O.P.には、部分脱脂乳を使い60日以上熟成させる伝統的な「スタッジオナート(ダッレーヴォ)」と、全乳製で20日ほどの熟成で食べる現代的な「フレスコ(プレッサート)」があり、この「ストラヴェッキオ」は前者のタイプですが、さらなる逸品。
おすすめの食べ方は?
グアンチャーレやベーコンの代わりに“コンビーフを使ったカルボナーラ”がおすすめ。
おすすめのアッビナメントは?
ほどよい酸味と果実味が残るミディアムボディの赤ワイン、同郷で合わせるなら「ヴァルポリチェッラ」がおすすめ。
イタリアチーズ業界のプロの評価
過去の受講生には、プロのソムリエ、サービスマンなどワイン業界の方が少なくありません。
おかげさまで大変高い評価をいただいており、そのごく一部ですがご紹介します。
小林さん(1期受講生/C.P.A認定チーズプロフェッショナル/ベルリンガッチョ・アリメンターリ)
チーズの美味しさはもちろん、系統立てて学べたことがよかったです。
テキストを執筆されている佐野嘉彦さんのマニアックなナビゲーションがすごく面白くて、どんどん惹き込まれてしまいます。
あとは各回に必ずある生産者の紹介がポイントです。やはり現地の情報があると勉強になりますね。
受講し終わってしばらく経った今でも、テキストを読み返して楽しんでいますよ。
佐藤さん(4期受講生/マジカメンテ オーナーシェフ)
どのチーズも状態が良く本当に美味しくて驚きました!
熟成の度合いなども含め上手に調整されていて、ちょうど食べ頃のチーズを届けてくれたんだと思います。
変な臭みや味わいがなく、本来のイタリアチーズの味わいで嬉しかったです。
さらにイタリア国内でも出回っていないような稀少チーズと出会えるのも講座の魅力ですかね。
イタリアチーズ通信講座とは?
あまり流通していないイタリア各地の希少チーズから幻と呼ばれるチーズ。
さらにはパルミジャーノやゴルゴンゾーラなどの定番チーズは、これまで感じたことがない美味しいさに驚きの連続!
「36種のチーズ」を味わい、イタリア現地取材をもとに制作された「確かな知識」が得られるテキストをお届けする通信講座です。