
こんにちは、大阪営業所の井手です。
1年間、お届けワインの美味しい飲み方と取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。ぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
第12回でお届け
ピエモンテ州
【赤】ヴィジン|バルバレスコ “モンテルシーノ”2021

飲み頃は?
開けたてからフローラルで素晴らしい香り!
偉大なワインなので2日以内に絶対飲み切らないでください!
3日目以降に薔薇や百合の香りが溢れてきます!
※抜栓後にコルクを刺し直して、1番低い温度のワインセラーか冷蔵庫の野菜室で保管してください。時間経過と共に開く前に酸化します。

温度帯は?
16〜18℃
ボトルを握って少しヒヤッとする温度
抜栓後にコルクを刺し直して、 セラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で保管してください。
2日目以降は残量に対して野菜室から30〜60分前に出し温度調整してください。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

赤果実系
赤果実系とはピノ・ノワールやネッビオーロ(バローロ)を代表する酸味が強く、色調が赤く濃淡がやや薄い特徴を持つジャンルです。
※赤ワインは大きく分けて赤果実系のジャンル(ピノ・ノワール等)と黒果実系のジャンル(メルロー等)2種類に分かれる事が多いです。 今回は赤系果実の特徴が色濃くでる品種です。
凄く勉強になる品種なのでしっかり楽しみましょう。(ジャンル分けは井手独自の感覚のジャンル分けです)

タイプ
赤果実系で鉄分とタンニンが強いタイプ(代表品種はネッビオーロ)
ネッビオーロの若いビンテージは軽く感じるのですが、
5〜6年熟成させると香りが華やかになり、鉄分と旨味を強く感じる偉大なワインに変わっていきます。
このワインは10年以上の熟成にも耐えるポテンシャルを持っています。
特徴
世界中で愛される高級品種のネッビオーロはエレガントな酸味と強い鉄分と旨味、ドライなタンニンが特徴的なワインです。バルベーラ同様に強い鉄分は人を魅了する香りと味わいになります。ワイン業界内でエロい香と比喩される品種は鉄分の強い熟成したネッビオーロとバルベーラとピノ・ノワールに多く使われる表現です。(鉄分=血のような香りと味わい)
残念な事に!特にネッビオーロはワインが開く前に抜栓される事が多く、本来のポテンシャルの半分以下で飲んでいます。バローロやバルバレスコが値段や期待の割に印象に残らないと言われる所以です。絶対美味しくなるのに残念です。
今回のワインを通して香りも味わいも変貌する過程を体感してください!

高級赤ワインのレジェンド級は大きく分けて2つのタイプに分かれます!
1つめは、ブルゴーニュのロマネコンティを代表とする赤果実系のエレガントな『ピノ・ノワール』信仰。
『エレガントな酸味』で『ボディはミディアム』、『香り』と『果実の旨味と鉄分』を楽しむタイプ。
2つめは、ボルドーの5大シャトーを代表とするの黒果実系のフルボディー、スパイシー、強いバリック感の『カベルネ&メルロー』信仰。
『酸味は柔らか』、『果実味ドカン』、『タンニンギッシリ』で『樽香ガンガン』の濃さを楽しむフルボディタイプ。
今回お届けのワインは1つめのエレガントタイプのワインです!
『女王と呼ばれるワイン』は世界で唯一バルバレスコだけです!

何故?果実味も色合いも薄いワインが高級になるのか? ※個人的な持論です。
需要と供給のバランスが価格を押し上げる要因なのですが、何故需要があるのか?
ワインを飲む事を毎日の生活の一部にする人は『味の濃いワインを飲まなくなる』傾向が強いです。
味の濃い食べ物を毎日食べれない事に似ています。単純に飲み疲れるからです。赤ワインすら飲まない白ワイン派になる方もいます。白ワインでも樽熟成したワインや果実味の濃いワインすら飲まない究極のライト嗜好の方にも出会った事があります。「ワインは酸味とミネラルがあれば良い」と言っていました。ミネラル強めの炭酸水で良い気がしますが...。
『黒系果実味ワイン(濃くてフルボディ)』→『赤系果実味ワイン(香り高くエレガント)』
『樽熟成白ワイン(芳醇な樽香ワイン)』→『ステンレス熟成白ワイン(酸味とミネラル)』
ワインの嗜好が上記の流れで移り変わっていきます。(スパークリングワインやロゼ、オレンジワインは省きます)
上記の移り変わりを見ても、赤ワインが好きでワインを飲む機会が多い方は『赤系果実味ワイン』が好みのワインになる訳です。
逆に言うと、ワインが好きでも飲む機会が少ない方が『ワイン飲んでる感』が欲しくて濃いワインを頼む傾向が多いと言う事になります。
昔、流行したフレンチパラドックス、『ポリフェノール=健康』の考え方が未だに信じられている...
この考えも大きな要因に感じます。
※全て個人的な持論です!

時間と味わいの変化
1日目 開けたてから良い香り!味は硬いです!
香り:チェリーとバラの香り、鉄分、樽の香りが強い。
味:酸味の跡にタンニン、鉄分も感じる。若いチェリーの果実味、樽感も心地良い!
酸味の後にタンニンをすぐ感じる=硬い状態です。
2日目 まだ硬いな、少しゴムの香り
香り:カカオの香り、樽の香り強い。
味:タンニンと果実味が同時に感じる。まだ硬いです。
3日目 だいぶ開いた!
香り:香りが良くなった、ミントの香り、鉄分のエロい香り出始めた!
味:旨味が強くで始めた、樽の味わいも心地よくなった!
4日目 薔薇の香水のような香りに変化!
香り:香りが広がる!抜群に良い状態!
味:酸味と果実味と樽感と旨味がバランスが良く素晴らしい!
結論 ネッビオーロは素晴らしい!旨味が凝縮しています!
2日目以降から鉄分の香りが強くでます!
4日目、酸味と果実味と旨味がバランスが素晴らしい!
赤果実系はエレガント&鉄分を楽しむワイン。
女王を名乗るバルバレスコはどんどんエレガントになります!
若い赤果実系ワインの扱いは難しいので毎日試飲する事でしっかり開く感覚を掴んでください。
ベストペアリング

・マグロの赤身を紫蘇と醤油で:鉄分が同調する!薔薇の香りとマグロが合う!アフターまでハーブ感が広がる!ベストペアリング!必ず鉄分の強い赤身で合わせてください。トロや中トロは合わないです。脂身は旨味も増えますが同時に脂身の臭みも増えます。

・鴨の胸肉:旨い!鴨の鉄分がワインと同調!旨味も同調、味わいが広がる、これもベストペアリング!
・ラムもも肉:香りが広がる好きなペアリング!美味しい!ラム肉の味を邪魔せずに鉄分と香りが足される感じ。
・豚バラ塩焼き:好きな合わせ方、アフターの旨みが同調して余韻も心地よい!
・鰹のタタキ:食べる直前にバーナーで炙ってください(これ凄く大事です)。鉄分の同調!旨味の同調!醤油つけると更に美味しい!焼き目の香ばしさは色々なワインと相性抜群です!

・鳥レバー旨煮(惣菜):鉄分、旨みの同調!ネットリ感がドライなタンニンと合う!是非試してください!
・焼き椎茸塩:旨い!ボリュームが同じ!椎茸の出汁感の旨味とワインの旨味が合う、ベストペアリング!
・ピーマン:青味が同調して美味しい!鰹節醤油完璧。
・焼きイカ(惣菜):合うね!イカの旨味とワインの旨味が同調して美味しい!酸味が入ってイカの味が広がる!鉄分も同調!醤油つけてるみたい。
・プチトマト:旨味の同調!同じトーンの食べ物みたい。(面白いペアリング)
・パクチー:旨い!ワインの香りが青草感を包み込んで旨味を補填する!
・パセリ:香り広がる!パセリのハーブ感とシソの果実感が同調して美味しい!アフターもハーブ感で心地よい!

西洋料理と香味野菜の歴史は長く切り離せない関係です。実は香りも楽しむワインと香味野菜の相性が素晴らしい事を知って欲しいです!香りの強いワインとパセリや紫蘇だけで合わせてください。感動するペアリングになります。この組み合わせを理解する事でワインに合わせる料理が手軽に作れるようになります!
井手のベスト漬物
・紫蘇ニンニク:美味しい!シソの香りとニンニクの旨味が同調する!アフターハーブ感抜ける!
・梅干し:酸味強過ぎなければ何でも合います!酸味を打ち消しあった後に梅とワインの味が出てきます!
・しば漬け:美味しい!酸味同調、香り同調、好きなペアリング!

漬物ではないですが昆布の佃煮はお勧めです!特にフジッコのふじっ子煮シリーズは凄く合います!おかか昆布、しそ昆布は絶品です!

井手のベストポテチ
・スッパムーチョ(ウメ味):酸味とウメのハーブ感が合う!アフターも長い同調!

▶︎ 第12回【赤】タガーロ|プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアの取説はこちら
Vino Hayashi 井手
大阪営業所長
J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー
横浜市で誕生 福岡に6年、関西で36年。
O型。45歳。
ワイン業界で約15年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人!
好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステル・ユヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。

Vino Hayashi 井手
