「まじめに面白がる」をテーマに、毎月ひとつの土着品種を深掘る「イタリアワイン土着品種研究会」
今回は絶滅しかけた珍しい黒ブドウ品種『ピニョーロ』を楽しむためのペアリングを解説していきます。
興味がある方は最後までお付き合いください。
【 テーマ品種ピニョーロのワインとテキスト付セット】
▷▶ イタリアワイン土着品種研究会Vol.029ピニョーロ
【ワイン単品はこちら】
▷▶ボルゴ・サン・ダニエーレ|イソンツォ・デル・フリウリ ピニョーロ “アルビス・ロス”

1 ピニョーロの外観・香り・味わいの分析
【外観】
今回のサンプルはヴィンテージの幅が大きかったため、色調は紫がかったものからレンガ色がかったものまで、さらに濃淡にもばらつきがあったが、基本的にリリースされて間もないピニョーロは紫がかった濃いルビー色であると思われる。粘性は強い。
【香り】
フルーツとハーブ、スパイスの香りが特徴的。
赤や黒のベリー類(イチゴ、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリーなど)やカシス、プラム、ブラックチェリーなどのよく熟した香りを中心とし、ミントなどのハーブ、ペッパーや甘草、クローブなどのスパイスの要素がある。
【味わい】
アタックは力強いものが多く、充実した果実味があり、しっかりした酸とアルコールの骨格を持つ。
ヴィンテージに関わらず共通して感じられたのは主張するタンニンだった。
量も多く厚みがあり、熟成によりきめ細かく変化していても、収斂性は非常に強かった。
余韻には苦味がある。骨太で重量感のあるタンニンが特徴的なフルボディの赤ワインであった。
【まとめ】
醸造方法や熟成期間などによる違いから、ときに荒々しく野性的、ときに洗練され上品な一面を見せるが、厳格で堅固なストラクチャーは一貫しており、長期熟成も可能な品種であるといえる。
少なくとも10~15年、それ以上の熟成も十分期待できそうだ。
若い段階で楽しむ場合、事前のデカンタージュをおすすめする。
2 .ピニョーロのペアリングは?

【郷土料理】
Stracotto di manzo(牛肉の煮込み)/Goulash(グーラッシュ:牛肉をパプリカパウダーで煮込んだハンガリー料理)
【その他】
牛やヤギの熟成タイプのチーズ/赤身肉のグリル/低温調理の赤身肉/ヤギや猪肉のジビエなど
イタリアワイン土着品種研究会とは?
毎月ひとつのテーマ品種の歴史、特徴、ペアリングなどの解説付きテキストとテーマ品種のワインを2本から3本お届け。
\こんな方におすすめ/
✅ワインショップやレストランに取り扱いがない土着品種に興味がある方
✅知らない土着品種を味わってみたい方
✅ペアリングの基本を学びたい方
✅日本未入荷のワインを愉しみたい方
✅品種の特徴を理解して好みのワインを選べるようになりたい方
【 テーマ品種ピニョーロのワインとテキスト付セット】
▷▶ イタリアワイン土着品種研究会Vol.029ピニョーロ
【ワイン単品はこちら】
▷▶ボルゴ・サン・ダニエーレ|イソンツォ・デル・フリウリ ピニョーロ “アルビス・ロス”