こんにちは、大阪営業所の井手です。
1年間、お届けワインの美味しい飲み方と取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。ぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
第2回でお届け
【赤】テヌータ・サンタ・カテリーナ|バルベーラ・ダスティ スーペリオーレ “ヴィニャリーナ” 2020
飲み頃は?
2日目〜3日目です!
開けたてから香りは開いています!
3日目以降に高級ワインと変貌するエレガント系の果実味ワインです!
※抜栓後は1番低い温度のワインセラーか冷蔵庫の野菜室で保管してください。ワインが開く前に酸化します。
ファインワインと付き合う秘訣は焦れずにゆっくり整うのを待つことです。
温度帯は?
16度〜20度
ボトルを握って少しヒヤッとする温度
抜栓後、セラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で保管してください。
2日目以降は野菜室から30分〜60分前に出して温度調整してください。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)
赤果実系
赤果実系とはピノ・ノワールやネッビオーロ(バローロ)を代表する酸味が強く、色調が赤く濃淡がやや薄い特徴を持つジャンルです。
※赤ワインは大きく分けて赤果実系のジャンル(ピノ・ノワール等)と黒果実系のジャンル(メルロー等)2種類に分かれる事が多いです。今回は赤系果実の特徴が色濃くでる品種です。
凄く勉強になる品種なのでしっかり楽しみましょう。(ジャンル分けは井手独自の感覚のジャンル分けです)
タイプ
赤果実系で果実味と鉄分が強いタイプ(代表品種はバルベーラ)
若いビンテージは軽く感じるのですが熟成が進むとコクが出て立体感が生まれます!
唯一無二のスペシャルワインに変貌します。
世界中でコアなファンが多いバルベーラを紐解いていきます。
特徴
バルべーラは唯一無二の品種です!酸味と果実味と鉄分のバランスが整うとネッビオーロ(バローロの品種)を超えるポテンシャルを秘めています。エレガントな酸味とコクのある果実味、強い鉄分は人を魅了する香りと味わいになります。ワイン業界内でエロい香と比喩される品種は鉄分の強いネッビオーロとバルベーラと熟成したピノ・ノワールに多く使われます。(鉄分=血のような香りと味わい)
しかし!ビンテージが若いと尖った酸味と安っぽい果実味と鉄分のバランスが悪く美味しくありません。セラーで熟成させるか抜栓からの時間でワインが整うのを待ちましょう。
1日目 開けて10分くらいで香りは開いてきます!強い鉄分を感じる。
香り:ラベンダー、石鹸、鉄分も少し感じる、香水みたいな香り。
味:アルコール感、強めの酸味、鉄分、赤いベリーの果実味、酸味の後にタンニンを感じるので少し硬い。
2日目、香りは良いけど味もまとまってきた。
香り:ブラックチェリーの香りが強く出てきた。鉄の香り、紫蘇の香り、樽の香りが少し出てきた。
味:アメリカンチェリーの様な果実味が出てきた、鉄分、タンニンが少し柔らかくなってきた。
3日目、果実味の甘みが出てきた!開いた状態です!
香り:香りの中にセメダインの様な香り=高級ワインの風格です!
味:酸味が少し柔らかくなった、果実味の後にタンニンを感じる。コクと甘味が出た!
4日目、変わらず良い状態です!
香り:3日目と変わらず良い状態です!長持ちするワインです。
味:酸味がよりマイルドになってブラックチェリーの果実味とコクが出て美味しい!
結論
アルコールが高いワインなので、アルコール香が抜けるのに時間がかかりました。
香りは良いのですが、2日目以降から徐々に味わいが良くなり、5日目も良い状態をキープしていました。
良い状態のバルべーラは高級な香高い醤油に近いなと感じます。
若い赤果実系ワインの扱いは難しいので毎日試飲する事でしっかり感覚を掴んでください。
バルベーラは最低でも3年以上熟成させてください、5年以上熟成が理想です!
ベストペアリング
・椎茸の塩焼き、ワインの鉄分が醤油かけたみたい!旨すぎ!絶対合わせるべき組み合わせです!
・マッシュルーム、合う!マッシュルームの木の香りがワインの鉄分と合わさって美味しい!アフターも樽感がバターみたいに広げる!
・鳥レバーの甘露煮(惣菜)、旨い!酸味がマイルドになる!鉄分が同調して旨味と樽感が補填されまくり!
・鴨胸肉、鉄分が同調して合うね!高級な醤油に浸けたみたい!
・豚バラ塩焼き、好きな合わせ方!脂身をサッパリさせて豚の鉄分と同調する!アフターはバリックが補填されて美味しい!
・焼きイカ(惣菜)合うね!醤油つけているみたい!樽感も合って美味しい!
・マグロ中トロ、二日目以降のバランスが整う状態だと塩だけで合う!醤油を付けたイメージ!
・ホタルイカボイル、美味しい!醤油かけた感じ!イカを焼いた方が合う!
・しめ鯖、合うな、生臭くない!醤油かけたみたい!
結論 赤系果実味は鉄分の同調、果実味の補填を狙うと良いペアリングになります。
赤ワインに海鮮系をペアリングする上級者のペアリングをお楽しみください!
赤ワインはお肉に合わせるは嘘です!
前回同様ですが赤系果実の殆どが牛肉(赤身、脂身)と相性が悪いです。ソムリエでも知らない方が多いので合わない感覚を是非試して欲しいペアリングです。実体験で覚える事がペアリングは重要です!
井手のベスト漬物 しば漬け、香り広がる!旨い!カシス感と柴漬が合わさって美味しい!
漬物ではないですが昆布の佃煮、フジッコのふじっ子煮シリーズは凄く合います!特におかか昆布は絶品です!
井手のベストポテチ スッパムーチョ梅味 香りが同調して美味しい!ペストペアリング!
Vino Hayashi 井手 大阪営業所長 J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー 横浜市で誕生 福岡に6年、関西で33年。O型。42歳。 ワイン業界で約15年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人! 好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステルユゥヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。