
こんにちは、大阪営業所の井手です。
1年間、お届けワインの美味しい飲み方と取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。ぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
第3回でお届け
ヴァッレ・ダオスタ州
【赤】ロッセ・テロワール|ヴァッレ・ダオスタ コルナラン

飲み頃は?3日目〜4日目
開けたては若くてエグ味全開です。
2日以内に絶対飲み切らないでください!
3、4日目以降に変貌するピノ・ノワールタイプのエレガントワインです!
ファインワインと付き合う秘訣は焦れずにゆっくり香りが開くのを待つことです。
温度帯は?
16度〜20度
ボトルを握って少しヒヤッとする温度
抜栓後、 セラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で保管してください。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

赤果実系
赤果実系とはピノ・ノワールやネッビオーロ(バローロ)を代表する酸味が強く、色調が赤く濃淡がやや薄い特徴を持つジャンルです。
※赤ワインは大きく分けて赤果実系のジャンル(ピノ・ノワール等)と黒果実系のジャンル(メルロー等)2種類に分かれる事が多いです。 今回は赤系果実の特徴が色濃くでる品種です。
ピノ・ノワールに似た特徴を持つ品種で勉強になる品種なのでしっかり楽しみましょう。
(ジャンル分けは井手独自の感覚のジャンル分けです)

タイプ
赤果実系で酸味、果実味と旨味を感じるタイプ(代表品種はピノ・ノワール)
若いビンテージは香りと赤ベリー系の果実味が強く、熟成と共に旨味が出てきます。
特徴
このタイプのワインはビンテージが若いと青いエグ味と人工的なチェリーや梅ジュースの香りがします。 良いポテンシャルのワイン程、エグ味や香りが強く出る傾向があります。しかし香りが開いてくる(加工品→天然の香り)とアロマやハーブ感が溢れ出てきます。味わいも加工品のさくらんぼやジャム感が抜けてハーブ感、鉄分や旨味が感じられるワインに変貌します。抜栓後しっかり時間を使ってワインが開くのをお待ちください。
1日目 第1回のスキアーヴァにとても似ています。それより状態は硬い。
香り:チェリーのグミの香、アルコールの香り、若いピノ・ノワールの香に似ている。鉄分の香り、微かにスモーキー。
味:硬すぎて味の要素が出てない。梅ジュース、鉄分、微かなタンニン。
2日目 加工品の香りが抜けた。
香り:梅の香りでてきた。鉄分の香りも強くなった。
味:シソ梅、チェリーの果実味、鉄分、スモーキー、アフターに旨味が少し出た。
3日目、やっと開いてきた
香り:メントール、鉄分、チェリー、パプリカの香り。
味:梅ジュース、レッドチェリー、スモーキー、アフター仄かな旨味。
4日目、3日目と変化が少ない。
香り:変わらず。
味:変わらず。
結論 3日目以降から徐々に良くなり、4日目も少し硬いワインでした。
コルナランと言う品種を味わうのが初めてなので、この味わいと香り、ポテンシャルが最高の状態なのか判断できないのが残念です。
しかし!!イタリアワインを扱っている醍醐味は『初めて聞く品種を味わう事』です!
ヴァッレ・ダオスタ州で生まれ、スイス南部で育まれ、現在まで生き残った品種です。
長い歴史や文化を味わう事が出来る幸せを感じてください!
『絶滅危惧品種』と言っても過言ではないコルナラン。後にも先にも出会う事が無い品種だと思います。一期一会を楽しみましょう。
ベストペアリング

ベストペアリング!
・カツオタタキ、これは美味しい!鉄分同調!アフターも香ばしさと合う!シソとポン酢かけたらスペシャルに旨い!鉄分と鉄分を合わせるペアリング!山のワインと海の幸を合わせる好きなペアリングです!

・ラム肉、ワインの香りと合わさって美味しい!ラムの青い草の香りとワインの若い香りが同調!香りと香りを合わせるワンランク上のペアリング!
・豚バラ塩焼き、サッパリ合う!豚肉梅合わせてるみたい!赤系果実と豚バラペアリングは定番です。

・ほうれん草の塩茹で、美味しい!チェリー感足される!旨味が伸びる!鰹節とだし醤油、プラスで同調感アップ!春夏の菜葉系のお野菜は相性良いです!ほうれん草のエグ味とワインのエグ味を合わせる上級者のペアリング!

・ゴーヤ、苦味と青味がワインの梅の香りと合う!青さが同調! 本当に?と思うペアリングですがほうれん草と理論は同じです。ゴーヤのエグ味(苦味)とワインのエグ味を合わせる上級者のペアリング!ゴーヤもワインも身体に良い健康ベストペアリング!シンプルにお浸しで合わせました。
茗荷酢味噌、エグ味系は相性良いな!梅肉漬けるみたいなペアリング!
結論 若い赤果実系は難しいペアリングと思われがちですが、逆らわずに似た味わいで合わせる事が大切です。エグ味を上手く使えるとプロのソムリエでも知らない2ランク上のペアリングが完成します。
※何度も書きますが、『赤系果実の殆どが牛肉(赤身、脂身)と相性が悪い』です。ソムリエでも知らない方が多いので合わない感覚を是非試して欲しいペアリングです。
井手のベスト漬物 しば漬け エグ味が旨味に変わる同調ペアリングです。

井手のベストポテチ ・のり塩、合う!海苔の旨味が補填されて美味しい。
・スッパムーチョ梅味 梅の酸っぱいエグ味が同調しまくりです。

漬物ではないですが昆布の佃煮はお勧めです!特にフジッコのふじっ子煮シリーズは凄く合います!
シソ昆布、凄く合うね!シソとチェリー感が爽やかなハーブ感になる!
おかか昆布、旨味が足されて美味しい!合う!
Vino Hayashi 井手 大阪営業所長 J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー 横浜市で誕生 福岡に6年、関西で33年。 O型。42歳。 ワイン業界で約15年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人! 好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステルユゥヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。