【第2回】ピエモンテ州のワインはいかがでしたか

いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。Vino Hayashi つるおかでございます。一年間、お届けしたワイン以外の追加情報を州のテーマに沿って皆さまにお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

イタリアワイン通信講座、第2回のワインは

・＜赤ワイン＞バルベーラ・ダスティ

・＜赤ワイン＞ランゲ・ネッビオーロ

の2種類をお届けしました。

今日はピエモンテ州の補足説明をしながら、同州で造られている個性溢れるお薦めワインをピックアップしてご紹介いたします。是非知っておいていただきたいものですので、p12～17の地図と「ピエモンテ州のDOCG銘柄は、これ！」を参考にしながらお読みください。

尚、いずれもVino Hayashiオンラインストアで取り扱っており、イタリアワイン通信講座受講生の方はVIP会員価格の10％OFFで購入が可能です。各商品のリンクをクリックしていただきますと、ワインの詳細をご覧いただけます。

銘醸地　ピエモンテ州

ランゲ地方ではブドウ畑の美しい丘陵地が広がっている

ピエモンテ州は世界屈指の銘醸地のひとつで、イタリア高級ワインの代名詞でもある「バローロ」や「バルバレスコ」などが生み出されています。栽培されている土着品種はバラエティに富んでいて、イタリアワインを学ぶ上で、かなり内容の濃い州となります。今日はその中から、絶対に覚えていただきたいことに絞って書きますね！

ピエモンテ州のポイント　これだけは押さえておこう！3つのブドウ品種と３つの地域名

＜3つのブドウ品種＞

・ネッビオーロ：バローロやバルバレスコの品種。タンニンや酸味がしっかりとあり、力強いワインができる。

・バルベーラ　：ピエモンテ州で最も生産量の多い品種。タンニンは少なく、酸味がしっかり。

・ドルチェット：ピエモンテ人が普段飲みする品種で、親しみやすい味わい。

＜3つの地域名＞

・ランゲ地方：p12参照

・アスティ地方：p12参照

・アルバ：ランゲ地方の中心都市

まず、この６つだけは覚えましょう。

今回お送りしたワインの銘柄名は上記にある「ブドウ品種と地域名」から成ったものです。それがラベルに記載されているため、すぐにピエモンテ州のワインであることがわかります。

・バルベーラ・ダスティ＝Barbera d'Asti＝アスティ地方のバルベーラ

・ランゲ・ネッビオーロ＝Langhe Nebbiolo＝ランゲ地方のネッビオーロ

ラベルの意味が分かるようになるとより親しみがわきますね！

お送りしたバルベーラ100％のワインとネッビオーロ100％のワインを飲んで、味わいのニュアンスを感じ取っていただければと思います。

ご参考までに、「バルベーラ・ダスティ＝Barbera d'Asti＝アスティ地方のバルベーラ」の「アスティ」は人口約7万5,000人の町。「アスティ地方」で造られているワインをもうひとつご紹介します。その名も「アスティ・スプマンテ」です（p16の④のワイン）。

このワインはモスカート・ビアンコという白ブドウで造られますが、＝マスカット種のこと。モスカートの原産地は中東のシリアで、イタリア国内はもちろん、地中海の国々で幅広く栽培されています。華やかな香りが特徴で、クリスマスになるとよく店頭で売られているので、飲まれたことがある方も多いかと思います。アスティ・スプマンテは大手ワインメーカーも参入しており生産量は大変多く、日本でも2,000円前後から販売されています。

デイリーに飲みたいドルチェット

では、銘醸地ピエモンテ州の人々は普段どんなワインを飲んでいるのでしょうか？現地とはいえ、いつもバローロを飲んでいるわけではありません。価格の問題もありますが、ネッビオーロはタンニンも強く硬い品種なので、長期熟成ポテンシャルが高ければ高いほど、飲み頃になるには何年もかかるのです。

そこで登場するのが、ドルチェットやバルベーラといったより親しみやすいブドウです。バルベーラは既に皆さまにお送りしているので、今日はドルチェットをご紹介しますね。

ドルチェットはピエモンテの赤ワインの中では最も早くから飲むことができると言えます。プラムや、森の果実、スミレなど、みずみずしい香りと豊かな果実味がある上、酸が穏やかなので、やさしく飲みやすいワイン。普段にほっとするタイプですね。ご紹介するワインはドルチェット・ダルバ（Dolcetto d'Alba）と言う銘柄で、「アルバのドルチェット」と言う意味になります！

ちなみに、ほとんどのバローロやバルバレスコの生産者は、ドルチェットやバルベーラといった複数の品種を栽培し、普段飲み用のワインも生産することで、いわば資金繰りの調整もしています。

フレッシュでフルーティーな香りで、大変飲みやすい
**ヴィジン|ドルチェット・ダルバ “ブラックベリー” 2020**
**3,300円（税込）→VIP会員価格2,970円**

商品のご購入はこちら

バラの香りがする土着品種「ルケ」

こちらはちょっと珍しいワインです！生産量も非常に少なく、ピエモンテ州のモンフェッラートという限られた地域でしか栽培されていない品種「ルケ」（p16の右下のワイン）。特徴は「バラの香り」で、大きな赤い花を思わせる華やかさと妖艶さがポイントです。その他、スミレやブラックベリー、スパイス、ハーブなどの香りが感じられ複雑性があり、味わいもエレガントでありながら骨格があります。印象に残る個性的な土着品種である上に生産量は少ないという独自性が評価されている銘柄で、一度飲むと忘れられない経験となることから大変人気です。

バラやスミレ、キンモクセイ、ハーブ、赤系ベリーなど、華やかな香り
**ダカーポ|ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェッラート “マヨーリ”2021**
**6,160円（税込）→VIP会員価格5,544円**（税込）

商品のご購入はこちら

魚料理にも合う赤ワイン

「白ワインには魚料理、赤ワインには肉料理」という合わせ方が一般的かと思いますが、ピエモンテ州には魚料理に合わせても臭みが出ず、むしろよく合うというテッパン赤ワインがあります！

その一つがバルベーラ種。お届けしたワイン「バルベーラ・ダスティ」がそれです。そして今日はもう一つとっておきの土着品種をご紹介します。「グリニョリーノ」という品種です。グリニョリーノは先ほどのルケと同じモンフェッラート地方からアスティ地方にかけて栽培されています。

ワインの色は透明感があり、一見濃いめのロゼのようですが、タンニンはしっかりある赤ワインです。マニアックな部類なので酒屋さんでみかけることはほぼないですが、Vino Hayashiでは非常に人気高いアイテムのひとつです。というのも、香り華やか！エレガントで美しい上に、魚料理や和食、出汁の効いた料理にとても合わせやすいからです。ミディアムボディで飲み疲れもしません。実は私も個人的にいつも購入しています。