
・飲み頃は? 3日目以降です!4日目から鉄分ムンムンです!
・ジャンルは? 赤果実系!鉄分とタンニンが強いタイプ!
・ベストペアリングは? 鉄分系の食材!レバーや鴨肉、ラグー系がベストペアリングです!
・今回はタンニンの強いワインなのでチーズもご紹介します!
こんにちは、塾長の井手です。
毎月お届けするワインの取扱説明を皆さまにお伝えしていきます。美味しい飲み方やペアリングのポイントをぜひ参考にしてください。プロのソムリエも知らない知識や理論、独自の観点からワインを分かりやすく説明します。
10月にお届けワイン
マルケ州
【赤】テヌータ・サン・マルチェッロ|ラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ スーペリオーレ “メラノ” 2023

飲み頃は?
3日目〜4日目です!
開けたては『ナチュールワイン』バリバリの香り。
3日目以降に薔薇や百合の香りに変貌します!
大きめのブルゴーニュグラスで飲んでください!
※抜栓後にコルクを刺し直して、1番低い温度のワインセラーか冷蔵庫の野菜室で保管してください。ワインが開く前に酸化します。
ファインワインと付き合う秘訣は焦れずにゆっくり整うのを待つことです。
温度帯は?
16〜20℃
ボトルを握って少しヒヤッとする温度
抜栓後、セラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で保管してください。
2日目以降は野菜室から30分〜60分前に出して温度調整してください。
ジャンルは?(ワインをジャンル分けする事でペアリングや楽しみ方が理解できます)

赤果実系の自然派(ナチュール)
自然派ワインは多種多様な思想がありますが、
今回は天然酵母(野生酵母)を使用して造る赤ワインの説明をします。
※野生酵母を使うワインはビールやパンの様な『酵母の香り』と『出汁のような旨味』が強くでる事が多いです。
(ジャンル分けは井手独自の感覚のジャンル分けです)

タイプ
香りとスパイス感が強いタイプ(ルケ、ラクリマ、カベルネ・フラン、ガメイ等)
香りが強くスパイスやハーブ感とドライなタンニンを感じます!
特徴
北イタリア特有の尖った酸味を感じます。サンジョヴェーゼやネッビオーロに通じる鉄分や細かくて力強いドライなタンニンのある品種です。
今回のワインは酸味が強く強烈な香りと酵母由来の旨味を感じるワインに仕上がっています。

・『バリックブーム』と『ナチュールの流行』
私はワインのインポーターになって約20年ほど売り手としてワインを扱っています。約20年前の流行は『バリックブーム』と言われるハードロースト(強く焦がした)の小樽でバリバリ熟成させたコテコテワインが流行の真っ只中でした。赤白共にどこを見渡しても樽熟成したワインを求める声が多く聞こえてきました。私自身も美味しいワインはバリック熟成したワインだ!と駆け出しの頃は強く感じていました。
実は同じ頃『バリックブーム』の裏で『ナチュールワイン(自然派ワイン)』が業界関係者の流行だった事を記憶しています。イタリア自然派ワインの巨匠『ヴァレンティーニ(Valentini)、ラディコン(Radikon)、グラヴネル(Gravner)、エミディオ・ペペ(Emidio Pepe)』等です、当時勤めていたインポーターがエミディオ・ペペ(Emidio Pepe)を取り扱っていました。
これはワインなのか?と考えてしまう『未知の液体』を不思議な気持ちで販売していました。ある時エミディオ・ペペ(Emidio Pepe)を愛するお客さんから記憶に擦り込まれる一言がありました。
『このワインは体液なんだよね、私の中に元々あったような、そんな自然な味わいだよね』
コテコテの人工的に造られたバリックワインの真逆に位置する自然派のワイン。言い得て妙な表現がスッと心の中に入ってきた事を思い出します。確かに当時の巨匠達のワインは味わいが地味深く落ち着きのあるワインが多かったと記憶しています。バリックと表裏をなす自然派ワインが出現した事は何か 必然な事に感じました。
そしてバリックに取り変わるようにナチュールワインは多種多様な味わいに変わり世界を席巻しました。現在流行は少し収束してきましたが一定層に愛され続けています。これはバリックワインも同じようにコテコテのバリックファンを一定層定着させ続けています。
私の中では、シンプルな言葉で魅了するTHE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)と繊細な言葉を紡ぐMr.Children(ミスターチルドレン)のように対極にいても、『流行の中で出逢い、自分の一部になり、懐メロに変わる』そんな様な気がします。 一世代前ならジュリーと井上陽水?
私はバリックも自然派もどちらも飲みます。個人的に思う事は『どちらも共通して品種の個性は弱くなるな』と感じます。
何にせよ、否定せず、押し付けず、受け止めて自分の一部になれば良いと思います。

1日目 ナチュールバリバリの香り、インクの香りもするのでかなり硬い状態です。
香り:酵母の香り、インクの香り、芳香剤のバラ、ヨーグルトの香り。
味:少し強めの酸味、ドライなタンニン、酵母の旨味、香と混ざり合うタンニン。
ナチュール特有の余韻に旨味を感じてください!
コルクを刺して瓶ごと振ってください!瓶内デキャンタをお勧めします。
2日目、ヨーグルトの香りが少し抜けたけど硬い状態です!旨味が強くなってきた!
香り:芳香剤のスミレ、薔薇、少し鉄分の香り。
味:強い酸味と濃縮したベリーの果実味に鉄分、旨味とタンニンが心地よく伸びる!
3日目、かなり開いてきた!百合の香りでてきた!香水と言うか芳香剤!
香り:百合や薔薇、金木犀の香りが溢れてきます!
味:酸味も心地よく、香りと旨味とタンニンがバランス良く広がる!
4日目、開いた!香り味わい共に良い状態です!
香り:百合と薔薇の香り!
味:酸味と鉄分ムンムン!旨味も強くなった!
結論 4日目以降が本領発揮です!絶対待つべきです!!
4日目以降からどんどん旨味が強くなり10日目も楽しめるワインです!
香りも旨味も溢れてきます!時間はかかりますが、こんなナチュールがあるんです!
ベストペアリング
ナチュールの旨味と発酵調味料はベストぺリングになります!特に今回のワインは酸味と旨味の強い調味料は神がかります!


・赤味噌、美味しい!香りが同調!旨味が同調!ベストペアリングです!
金山寺味噌、もろみ味噌など加工した『なめ味噌(おかず味噌)』もベストペアリングです!

・肉味噌、赤味噌を使った肉味噌やネギ味噌、大葉味噌、など、ベストペアリングです!
特にネギ味噌や大葉味噌は香りも補填しあって神がかります!!

西京焼き、美味しい!味噌の旨味との同調!発酵系の食材は美味しい!

・椎茸の塩焼き、美味しい!香り補填、旨味同調!ベストペアリング!絶対合わせるべき組み合わせです!だし醤油や肉味噌を乗せたら神がかります!
・マッシュルームのグリル、ジュワっとくる旨味に酸味と旨味と香りが補填されて美味しい!出汁醤油で最高のペアリング!

・鳥レバーの甘露煮(惣菜)、旨い!酸味がマイルドになる!鉄分と旨味が同調する!

・カツオタタキ、旨み同調!香ばしいさと合う!柑橘ゼストにだし醤油!

・焼きシシトウ、青味に出汁醤油が心地よい!美味しい!ベストペアリング!
・ピーマンと味噌、冷やしピーマンに肉味噌や
金山寺味噌、もろみ味噌で最高のペアリング!結論
ナチュール特有の旨味を同調させると心地よいペアリングになります。
しかし!酸味が強いワインは合わせる食材が狭くなります!
酸味の強い出汁醤油や赤味噌ベースにする事でペアリングが格段に組みやすくなります!
ナチュールに出会う機会は多いので、実体験で覚える事が重要です!
井手のベスト漬物
キムチ、美味しい!!酸味が心地よく旨味同調!
高菜、発酵の旨味の同調!

井手のベストポテチ
スッパムーチョ梅味、香りが同調して美味しい!ペストペアリング!

▶︎第1回【白】コルタッチ|アルト・アディジェ ゲヴュルツトラミネール “アレニス”の取説はこちら
Vino Hayashi 井手
大阪営業所長
J.S.A.認定ソムリエ
食育アドバイザー
横浜市で誕生 福岡に6年、関西で36年。
O型。45歳。
ワイン業界で約15年、レストランや料飲店での営業のほかにペアリングのコンサルもこなし、飲食とフットサルと笑いを愛するポジティブ関西人!
好きなワインは、弊社取り扱い生産者カステル・ユヴァルのミュラートゥルガウ、コントゥッチのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ。

Vino Hayashi 井手
