カステッラーニアのワインを世界に知らし
める。小さなワイナリーの大きな挑戦。
ミラノからジェノヴァに向け南下。トルトーナを越えたあたりに広がる丘陵地帯に、カステッラーニアはあります。村に入ると、白い壁に画かれたロードレースの写真をいたるところで目にします。描かれているのはファウスト・コッピ。小さな村を世界中に知らしめた伝説的ロードレーサーで「カンピオニッシモ(チャンピオンの中のチャンピオン)」と呼ばれるイタリアの英雄です。
オーナー兼醸造家であるフランチェスコ・コッピ氏はファウスト・コッピの孫にあたります。マリーナ・コッピは2003年に設立され、その夢は、祖父ファウスト・コッピのように、この小さな村カステッラーニアで造るワインを世界中に広めること。
カステッラーニアはピエモンテ州の偉大な生産地域の陰に隠れているものの、ブドウ作りには最高の環境と土壌を有する村です。また、素晴らしいポテンシャルを持つ土着品種が栽培できる土地でもあり、飛躍の準備は整っています。畑は僅か4ヘクタール。年間生産本数も2万5千本という大変小さなワイナリーですが、裏を返せばフランチェスコ氏自身が畑に細心の注意が払え、ワイナリーでの仕事も一人でまかなえる限界でもあります。小さなワイナリーの大きな挑戦です。